気候変化が農業生態系に及ぼす影響とその脆弱性の評価(141)

課題名 気候変化が農業生態系に及ぼす影響とその脆弱性の評価(141)
課題番号 117
研究機関名 農業環境技術研究所
研究分担 環境資源・気候資源研
企画調整・地球チーム
研究期間 完11~15(12)
年度 2000
摘要 温暖化や異常気象が作物の生産力へ与える影響を地域スケールで評価するために,生育期間における作物の光乾物変換係数の特徴とその変化を,積算気温から明らかにした。対象とした作物は,C3植物のイネ,冬コムギ,ダイズ,バレイショ,カンショ,C4植物のトウモロコシ,サトウキビ,CAM植物のパインアップルである。上記8作物の光乾物変換係数は,生育期間中,幼穂分化時以前まで積算気温とともに増加するが,それ以後,生殖生長期では減少する。また,品種間,窒素施肥量(10a当たり2kg以上)に関して,光乾物変換係数の変化には統計的に有意な差が認められない。生育期間全体における光乾物変換係数の値は,C4植物のサトウキビが最も大きく,次いでトウモロコシ,C3植物のバレイショ,コメ,冬コムギ,カンショ,ダイズの順に小さくなり,CAM植物のパインアップルは最も小さい。今回得られた積算気温と光乾物変換係数の関係から,1997年,1998年産のダイズに関して光乾物変換係数と乾物重を推定したところ,実測値とよく一致した。このことは,積算気温とともに変化する光乾物変換係数の特徴を用いることによって作物の生産力を精度よく推定できることを示す。また,この特徴が品種間などで有意な差が認められないことから,温暖化や異常気象が作物の生産力へ与える影響を地域スケールで評価する上で,この特徴は重要な手段となりうることを示す。
カテゴリ かんしょ さとうきび 施肥 大豆 とうもろこし ばれいしょ 品種

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