イチゴうどんこ病菌の寄生性分化に関する研究(41)

課題名 イチゴうどんこ病菌の寄生性分化に関する研究(41)
課題番号 32
研究機関名 野菜・茶業試験場
研究分担 久留米・病害虫研
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 絶対寄生菌であるイチゴうどんこ病菌の発生生態研究のためには簡易な純粋菌株の保存法の開発が不可欠であるが、本菌は低温条件や凍結乾燥では保存ができないことが平成10年度の研究により明らかとなった。そこで実生苗を用いた菌株維持法について検討を行った。イチゴ種子を濃硫酸で処理し,殺菌したポリカーボネートポットに播種して人工気象器中で育苗した。、うどんこ病菌の分生子を素寒天培地上にを落下させ、実体顕微鏡下で単胞子を実生苗の第一展開葉に接種することで純粋維持法を確立することができた。東北から九州各地にわたり採取したイチゴうどんこ病菌20菌株の交配実験を行ったが、いずれの組み合わせにおいても有性世代の形成は認められなかった。各地から採取したうどんの病菌のトリフルミゾール水和剤、DBEDC乳剤およびアゾキシストロビン水和剤の薬剤感受性には差異が認められ、栃木県の‘とちおとめ’と沖縄県の‘さちのか’から分離された菌株のアゾキシストロビン水和剤に対する感受性が低い特徴が認められた。1999年と2000年に久留米支場内で採取された菌株間でトリフルミゾール水和剤およびアゾキシストロビン水和剤の感受性が異なっており、同一地点で採集された菌株であっても、薬剤に対する感受性が均一でないことが明らかとなり、うどんこ病菌は各胞子により遺伝的性質が異なることが考えられ、単胞子分離の重要性が再認識された。
カテゴリ 病害虫 育苗 いちご うどんこ病 乾燥 播種 病害虫防除 薬剤 予察技術

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