課題名 |
傾斜型ハウスにおける作物生産のための軽労化作業技術の開発(78) |
課題番号 |
63 |
研究機関名 |
四国農業試験場
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研究分担 |
地域基盤・機械施設研
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研究期間 |
完8~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
四国中山間地域では、ほ場の基盤整備が遅れているため、少ない平坦地はもとより傾斜地にまで高付加価値生産を目的とした園芸施設が導入されている。しかし、傾斜地では温度等の環境・栽培条件が不均一になりやすく、また作業負担が大きいという問題点がある。そこで傾斜地園芸施設内において、傾斜を有効利用する省力的で安価な軽労化作業技術について検討した。まず、作業負担や栽培への影響が大きい傾斜地施設の内部環境について傾斜10度のトンネル内で調査した。結果、夏季の晴天時では最上部と最下部の温度差は7~8℃あり、上端と下端を同時解放したところ、下から上へ向かっての急激な空気移動が生じ、数分で上端の20~30℃の温度降下が認められた。次に、傾斜地での管理作業等の負担を軽減させるため、養液栽培の導入について検討した。傾斜方向に対しては3種類の傾斜を付けたNFT(薄膜水耕)を、等高線方向に対しては10度の傾斜を想定した段違い湛水式水耕栽培を試作し、養液の供給は両方式とも傾斜上方からの循環式としてホウレンソウの栽培試験を行った結果、湛水式では長手方向に大きな生育のむらは見られなかったが、NFTでは養液の流れが安定せず、苗の枯死が生じた。また、養液土耕導入の可能性について、傾斜による点滴潅水への影響の点から検討した結果、供した潅水チューブでは問題が生じ今後の課題となった。
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カテゴリ |
機能性
傾斜地
軽労化
高付加価値
栽培条件
水耕栽培
中山間地域
ほうれんそう
養液栽培
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