鳥の生態を利用した直播栽培における鳥害防除法の開発(17)

課題名 鳥の生態を利用した直播栽培における鳥害防除法の開発(17)
課題番号 10
研究機関名 東北農業試験場
研究分担 総合研究・総研1
(森林総研東北・鳥獣研)
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 水稲直播栽培において加害鳥の行動生態に基づいた総合的な防除法を検討するために、カルガモの生息密度調査と各種防除法の効果究明を行動観察とともに行った。盛岡試験地に近い北上川での生息密度は11.6羽/kmで、1996年から2000年までの5ヶ年の平均と標準偏差は10.7±2.0羽/kmを示し、変動係数は18%と安定しており、年次変動は大きくないと推察された。忌避剤としては、チウラム粉衣処理はカルガモには効果が認められなかったが、スズメに対しては有効であると考えられた。また、MA(アントラニル酸塩)の繰り返し施用は、カルガモには効果が認められなかった。耕種的防除法としては、播種深の確保と落水管理が有効と考えられるが、土壌の種類や落水条件からの詳しい検討が必要である。暗視ビデオによる記録・解析から、スズメは昼間の落水条件でのみ飛来するが、カルガモは湛水あるいは溝に水がある状態の夜間を中心に飛来して採餌した。ハシボソガラスは、落水、湛水いずれの場合にも飛来するが、集中的に種籾を食べている様子はなかった。カルガモに対するディストレスコールの効果試験では、音源から離れると被害率が高くなる傾向が認められた。これらの成果はパンフレットを作成配布して情報提供を行う。さらに検討を要する耕種的防除法などについては、今後の研究で解明を進める必要がある。
カテゴリ 病害虫 直播栽培 水田 水稲 鳥害 播種 防除 水管理

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