有用トビムシの選抜並びに大量飼育法の確立(42)

課題名 有用トビムシの選抜並びに大量飼育法の確立(42)
課題番号 35
研究機関名 東北農業試験場
研究分担 畑地利用・畑土壌研
総合研究・総研3
研究期間 完10~12
年度 2000
摘要 アブラナ科野菜の苗立枯れ症を生物的に防除する技術を開発するため、作物病害糸状菌を摂食するトビムシ類を野外から選抜し、大量増殖系を確立することを目的とした。新たに収集したトビムシ類のうち、シロトビムシ科とツチトビムシ科は繁殖が早く、飼育も容易であった。アヤトビムシ科は飼育開始時に一定の個体数を確保できれば、比較的容易に繁殖した。一方、既に採取していて継代飼育中のトビムシ3種の苗立枯れ症抑制効果を検定したところ、ヒダカフォルソムトビムシは発症を60~80%抑制した。しかし、他の2種の抑制率は25%以下と低く、防除への利用には適さなかった。ヒダカフォルソムトビムシについて、セル育苗に導入可能な規模での飼育法を検討した。すなわち含水率30~70%に調整した市販園芸培土を保湿体とし、24℃の条件下で麹を餌として継代飼育できる。100 gの園芸培土に500個体のフォルソムヒダカトビムシを加えると、約6週間で10,000個体以上に増殖することがわかった。こうして飼育したトビムシを数平方メートルの室内枠圃場に導入したところ、苗立枯れ症はほぼ抑えられた。今後、大量飼育可能なヒダカフォルソムトビムシの流通経路・形態を検討し、製剤化などを含めて民間団体や企業との連携も視野に入れる必要がある。なお、これらの成果は11年度研究成果情報、および第13回国際土壌動物学会にて発表した。
カテゴリ 病害虫 あぶらな 育苗 シロトビムシ 水田 中山間地域 農薬 繁殖性改善 防除 野菜栽培

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