課題名 |
土壌管理による冷害軽減・克服効果の数量的評価(54) |
課題番号 |
46 |
研究機関名 |
東北農業試験場
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研究分担 |
地域基盤・低温スト研
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研究期間 |
完8~12 |
年度 |
2000 |
摘要 |
冷害助長要因といわれる多窒素施用と冷害軽減効果があるといわれる土壌管理技術について、冷害の助長・軽減作用との関係を解析し、冷害軽減効果の面から土壌管理技術を評価することを試みた。低温処理による不稔率の増加は、窒素施肥量の増加によって拡大したが、土壌肥沃度の影響は小さかった。航空写真の色から水稲の窒素濃度と不稔率を推定できることが示唆された。茎葉窒素濃度と不稔率との相関が認められ、その直線の傾きは、ひとめぼれよりササニシキで大きかった。この傾向は、9年度と11年度で認められ、こまめな施肥で収量を確保しつつ、障害型冷害を軽減できると考えられた。側条施肥法を用いて初期生育と茎数を確保し、幼穂形成期の葉身窒素濃度を高めない施肥法では、窒素施肥量を慣行栽培の40%減肥で、収量は慣行区と同程度以上であった。よって、収量を確保しつつ、障害型冷害を回避出来る可能性が示された。以上のことから、こまめな追肥、緩効性肥料を用いて減肥した基肥一回施肥、減肥した側条施肥+追肥、緩効性肥料を用いて減肥した基肥一回減肥側条施肥等、初期生育と茎数を確保しつつ幼穂形成期の葉身窒素濃度を高めない施肥法で収量が確保でき、不稔率を抑えられる可能性が示された。研究成果は、日土肥学会で講演発表するとともに東北農試研究成果情報に採用された。
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カテゴリ |
肥料
水田
施肥
凍害
土壌管理技術
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