| 課題名 | 森林動物・微生物の多様性評価とモニタリング手法の開発 |
|---|---|
| 課題番号 | 2001001026 |
| 研究機関名 |
独立行政法人森林総合研究所 |
| 研究分担 |
森林総合研究所 北海道支所 森林生物研究グループ 森林総合研究所 森林昆虫研究領域 昆虫管理研究室 森林総合研究所 森林昆虫研究領域 昆虫生態研究室 森林総合研究所 九州支所 森林動物研究グループ 森林総合研究所 東北支所 生物多様性研究グループ 森林総合研究所 東北支所 生物被害研究グループ 森林総合研究所 森林微生物研究領域 微生物生態研究室 森林総合研究所 九州支所 チーム長 森林総合研究所 九州支所 森林微生物管理研究グループ |
| 研究期間 | 新規2001~2005 |
| 年度 | 2001 |
| 摘要 | 1.当年度の研究目的 森林甲虫,借孔性ハチ類の効果的トラップを開発する。アリ類の各種サンプリング法の効率比較のため,調査地の選定を行い,調査に着手する。発音昆虫や哺乳類のモニタリング法の開発に着手する。さらに,樹木エンドファイト(葉内に生息する内生菌)の予備的検出を行う。木材腐朽菌について遺伝マーカーの候補種を選定する。 2.当年度の試験研究方法と成果 1)モニタリング法の開発 森林甲虫:エタノールを誘引源とした従来型の昆虫誘引器によって,通常の採集法では捕獲の難しいゾウムシ上科などのグループが効率よく捕獲されることがわかり,枯れ木の分解に関わる菌食・材食性の種のモニタリングに適しているとわかった。また5月中旬から8月中旬までの約3ヶ月に総種数の90%,総個体数の91%が集中的に捕獲され,調査期間の短縮(=効率化)が可能であることがわかった。 借孔性ハチ類:借孔性ハチ類のトラップでは,トラップの地上高による営巣率,種構成の違いが大きくないことが明らかとなり,トラップ設置高作業の便を考えて地上1.5m設置が適当と結論した。 アリ類:土からの篩い取りとベイトトラップの併用によって最も多くの種数が得られると考えられ,5月から9月頃までは種組成はほぼ一定である一方,活動開始時期の4月と終了時期の11月には種数・個体数とも大幅に少なかったことから,採集適期が明らかになったなど,適切な採集方法やトラップ設置法について成果が得られた。 発音性昆虫:ヤブキリ等複数種の直翅目が野外で同時に鳴いている録音を自己組織化マップで分析し,種ごとの発音に分離することができた。これにより,コンピュータを用いた,音による種の同定が可能であることがわかった。 自動撮影装置による哺乳類のモニタリング:装置の改良により大幅に撮影効率を上げることに成功し,有効撮影1枚当たりの撮影経費が従来の1/4に減少した。また地上に写った影でコウモリのサイズを測る方法が開発され,自動撮影装置をコウモリ調査に応用できる可能性が明らかとなった。 エンドファイト:調べた6種(アラカシ,シラカシ,ウラジロガシ,イチイガシ,ウバメガシ,アカガシ)の常緑ブナ科樹木の葉にはすべてエンドファイトが存在していることが明らかになった。また10~20種のエンドファイトが分離された樹種もあり,種数の面では多様であるが,優占するものは数種に限られる傾向のあることがわかった。 2)遺伝マーカーの開発 関東地方においてブナ林にほぼ特異的に発生する木材腐朽菌種のうち,採集の便や絶滅危惧種として搭載されていることなどからツキヨタケ,また国内の生育地の報告がきわめて限られているヤチヒロヒダタケを対象種として選定した。またマスタケ(広義)について,rDNAのITS領域シーケンスの結果,冷温帯の広葉樹に発生するタイプ,亜寒帯の針葉樹に発生するタイプ,温帯に発生するタイプ,および暖温帯に発生するタイプの4クラスターが認められ,いずれもヨーロッパのLaetiporus sulphureusとは異なるクラスターを形成していることがわかった。 |
| カテゴリ | 木材腐朽菌 モニタリング |