森林群落の多様性評価のためのモニタリング手法の開発と森林動態データベースの確立

課題名 森林群落の多様性評価のためのモニタリング手法の開発と森林動態データベースの確立
課題番号 2001001027
研究機関名 独立行政法人森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 森林植生研究領域 群落動態研究室
森林総合研究所 森林植生研究領域 チーム長
森林総合研究所 東北支所 育林技術研究グループ
森林総合研究所 九州支所 チーム長
森林総合研究所 九州支所 森林生態系研究グループ
協力分担関係 科学技術振興事業団
研究期間 新規2001~2005
年度 2001
摘要 1.当年度の研究目的   データベースの標準化に必要な追加データの収集とモニタリング手法を検討する。データベースの基本構造を決定する。 2.当年度の試験研究方法と結果 1)データベースの標準化に必要な追加データの収集とモニタリング手法の検討。  これまで継続している試験地のモニタリングデータの解析を行った。  小川試験地(茨城県北茨城市):143個のリタートラップと実生方形区(1平方メートル)を使い、種子生産とリター落下量、実生の発生と生残のモニタリングを継続した。14年間の実生発生・生存のデータをまとめた結果、コナラやブナなどは当年実生の生存率が高く、年による変動もそれほど大きくない一方、ミズメやクマシデ属など、平均的に実生生存率が低い樹種は、生存率の年変動が大きいことがわかった。  カヌマ沢試験地(岩手県水沢市):1994年に出現した実生の調査結果を整理・解析した。特に段丘と渓畔域で生残、成長を比較し、イタヤカエデの実生の更新特性を評価した。試験地全体に設置してある2×2方形区で植生調査をおこない、同時に全天写真を撮影し、光環境と植物多様性との相関を調べた。ブナは渓畔域にも段丘にも特に偏らずに出現し、渓畔域と段丘での実生の生残曲線差は見られなかった。一方、イタヤカエデは渓畔域に偏って出現し、渓畔林で有意に生残率が高かった。  常緑広葉樹林動態解明試験地(宮崎県綾町):規則的に配置した143個のトラップデータを使い1992年から2000年までの9年間にわたるリターフォール量の推移を検討した。リターフォール量が台風攪乱に大きく影響されて増えていた。 各試験地で、森林群落の多様性評価のためのモニタリング手法の開発を目指し、これまでのモニタリングの継続と既存モニタリングデータの解析と評価を行った結果、各試験地で複数の樹種について、多様性維持に関わる様々な更新特性が明らかになった。 2)データベースの基本構造の決定  森林動態データベースの確立に向け、小川試験地のデータセットを元にデータベースの基本構造であるテーブル構造とリレーションをソフト会社と共同で開発した。これによって森林動態データベースの基本構造はほぼ決定した。
カテゴリ かえで データベース モニタリング

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