南西諸島における森林生物群集の実態と脆弱性要因の解明

課題名 南西諸島における森林生物群集の実態と脆弱性要因の解明
課題番号 2001001036
研究機関名 独立行政法人森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 九州支所 チーム長
森林総合研究所 森林昆虫研究領域 チーム長
森林総合研究所 野生動物研究領域 鳥獣生態研究室
森林総合研究所 森林管理研究領域 環境計画研究室
森林総合研究所 九州支所 森林動物研究グル-プ
森林総合研究所 九州支所 森林微生物管理研究グループ
森林総合研究所 九州支所 森林動物研究グループ
協力分担関係 鹿児島県
研究期間 新規2001~2005
年度 2001
摘要 1.当年度の研究目的 2.当年度の試験研究方法と成果 1)希少森林性カエル類のモニタリング手法の開発 南西諸島産無尾類固有種の鳴き声を長期間野外録音するために、市販のICレコーダに時計ユニットを組み合わせて、一定時刻に3分間録音する装置を作成した。電源として、単3電池を組み込み、装置の収納ケースとして防水性を考慮し、市販の懐中電灯を改造した。集音効果をねらって電球の部分にマイクを固定した。カエルの声以外の雨音等雑音の除去のために、スポンジで全体を覆うこととした。この試作機を野外に放置し、電池の持続性、マイクの劣化、防水性等の耐久テストを開始した。また、機能を向上させるために、新しく発表される市販のデジタル機種の適用の可否を検討した。 2)アマミノクロウサギの分布構造  アマミノクロウサギの新糞表面の特徴それぞれについて変化を追った結果、粘りと光沢が指標に用いることができることがわかった。粘りと光沢が表面上に維持された日数(D)は平均2.6日(標準偏差1.1)であり、新糞密度(Pn(個/ha))と脱糞数(N(個/日/頭))から生息密度Pn/D/N(頭/ha)の区間推定値を求めることが可能である。 3)森林性希少鳥類アカヒゲの生息実態解明 トカラ列島中之島の調査地域では、アカヒゲは3~10月にのみ観察されたため、同地域のアカヒゲは渡りをしていることが確実であると考えられた。また6月上旬と8月上旬に幼鳥の出現頻度が高く、アカヒゲの巣立ち時期にあたると考えられた。調査地におけるアカヒゲの分布は森林で高く、農地周辺やリュウキュウチク群落で低い傾向があった。このため、中之島西岸の森林内に繁殖生態調査区を設定し、巣箱の設置や測量を行っている。 4)南西諸島における希少野生きのこの実態解明 1996年から2001年までに奄美大島の森林において採集された553点の野生きのこの標本を整理した。その結果、これら標本のうち140点55種を同定した。また、沖縄本島(11月)、奄美大島(12月)で、ライガンキン、ハツタケ、エダウチホコリタケモドキ、アミタケなど57点の野生きのこを採集した。沖縄本島のリュウキュウマツ林における罹病木の発生は初夏から冬の長期に渡ってみられた。 5)南西諸島における主要森林病害の影響評価 誘引トラップによるマツノマダラカミキリの捕獲は6月のトラップ設置直後より11月までという長期に渡り、捕獲数には6月中旬と8月下旬の2回のピークが認められた。
カテゴリ 繁殖性改善 モニタリング

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