北方林の長伐期化に伴う森林管理システムの構築

課題名 北方林の長伐期化に伴う森林管理システムの構築
課題番号 2001001121
研究機関名 独立行政法人森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 北海道支所 針葉樹長伐期チーム
研究期間 新規2001~2005
年度 2001
摘要 1.当年度の研究目的  長伐期化に伴う林分成長、立地変化、被害機構の解明及び長伐期施業のコスト分析を行うため、1)林内の光環境や上層木の林冠構造、土壌環境、2)高齢のカラマツ人工林の凍裂及び腐朽被害実態、3)収穫予想表改訂のためのデータ収集及びカラマツ林施業経営実態、これらの把握に不可欠な調査地の設定及び調査を行い基礎資料を得ることを目的とする。 2.当年度の試験研究方法 1)長伐期化に伴う立地変化の解明  トドマツ人工林について、林齢別に土壌調査や低木層植生の現存量測定を行う。また、林内の光量を測定し、それと林内の植生量との関係を解析する。 2)長伐期化に伴う森林被害機構の解明  トドマツ林について林齢別に凍裂害発生を調査する。カラマツ高齢人工林ではレーダー波による非破壊測定装置を用いて腐朽調査を行い、成長錐による調査、ストレス波速度測定装置による調査結果と比較し、非破壊測定の可能性を評価する。 3)長伐期化に伴う成長予測と経営評価  収穫予想表改定のため、高齢カラマツ人工林の毎木調査を行う。十勝及び網走支庁管内でカラマツ林施業における造林の直接経費や素材価格を調査し、長伐期施業の得失を評価する。 3.当年度の研究成果 1)土壌調査では、苫小牧演習林のトドマツ林の場合Ao量は林齢が高くなると多くなる傾向が見られた。また、表層の土壌pHは林齢が高くなると低くなる傾向があった。林齢30~80年にわたるトドマツ林の低木層直上における相対光強度は5~17%の範囲にあった。低木層の現存量は0.3~4.8ton/haであり、林齢が高いほど、低木層直上光強度が強いほど増大するが、最終除伐から3年の林分では光強度に対して現存量が小さかった。 2)異なる林齢のトドマツ林を調査した結果、林齢が高くなるにつれて凍裂の発生が認められたが、その数は非常に少なく、この結果をもって林齢と凍裂との関係を一般化することはできなかった。また、同じ小流域の腐朽被害調査では、腐朽被害率に大きな差があった。腐朽菌ではカイメンタケが多く分離された。レーダー波による腐朽の非破壊探知では、カラマツでも実際に変色・腐朽があった16本のうち約81%にあたる13本に、何らかの異常か明らかに腐朽があると判定することができた。ストレス波の速度測定結果も合わせるとかなり高い確率で腐朽を判定できる事が解った。 "3)現行の地位指数曲線に、調査を行った高齢級林16林分の調査結果をプロットするとほぼ中庸な地位指数曲線上に収まることが解った。網走支庁管内の美幌町森林組合を対象にカラマツ造林に関わる直接経費と素材価格を調査した。1ha当たり2,000本植栽の造林事業の直接経費は、初年度で1ha当たり60万円、それに対して造林に関わる補助金は61.6万円となり、通常の作業条件下では補助金の範囲内で造林が完了する。2年目の経費は下刈りを中心に8.1万円、補助金は6.1万円となり、森林所有者が2万円を負担することになる。3年目以降も13年目までは下刈り、蔓切り、除伐等の経費が補助額を上回り、累積投資額は13.2万円と試算された。13年目には間伐材販売収入が僅かながら発生し、17年目以降25年目までは間伐材販売収入と補助金によって収支は黒字となり、累積投資額は4.5万円まで減額した。ただし、この収支モデルでは利子率を考慮していない。"
カテゴリ 管理システム 経営管理 コスト 土壌環境

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