課題名 |
森林動物・微生物の多様性評価とモニタリング手法の開発 |
課題番号 |
2002003091 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
森林総合研究所 昆虫生態研究室長
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研究期間 |
継続2001~2005 |
年度 |
2002 |
摘要 |
当年度の試験研究方法:森林甲虫・ハチ類・アリ類のトラップ設置法、採集法や、林相の違いによる種構成の比較に取り組む。音声・映像による昆虫や自動撮影による哺乳類のモニタリング手法の開発に取り組む。エンドファイト群集の季節変化や、木材腐朽菌の菌株収集と遺伝的多型解析に取り組む。北海道のエゾヤチネズミを用いて、免疫機構に関する遺伝子の多様性を評価する手法の開発に着手する。当年度の研究成果:甲虫用羽化トラップ、ハチ類の営巣トラップを改良できた。アリの調査法は確立できたが最小調査地点数は決定できなかった。林齢や林相の異なる林分でハチ用の営巣トラップ調査、アリの調査を行った結果、環境変化が影響することが示唆された。バッタ科の異なる4種の音声を鳥類、車、飛行機の音が含まれる野外音源から高確率で識別することができ、モニタリングに使えることがわかった。林道を利用する中大型哺乳類およびコウモリの調査のための自動撮影装置の改良に成功した。ツキヨタケのDNA抽出を行った。マスタケでは各気候帯に対応して4クラスターが認められ、いずれもヨーロッパのものとは異なるクラスターを形成していることがわかった。根室半島のエゾヤチネズミからDNAを抽出し、既知の塩基配列を参考にして、そこに存在する4種類のマイクロサテライト配列を増幅するためのプライマーを設計・合成した。結果の意義:これらの成果により,それぞれの生物種を用いた多様性のモニタリングを効率よく実施する方法の開発にめどが付いた。甲虫、ハチ類、アリ、森林性哺乳類について効率よくモニタリングする方法の開発にめどを付け、菌類と小哺乳類の分類と遺伝的多様性の評価手法の基礎データを得た。
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カテゴリ |
木材腐朽菌
モニタリング
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