課題名 |
択伐を主とした天然林の施業・管理技術の高度化 |
課題番号 |
2002003144 |
研究機関名 |
森林総合研究所
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研究分担 |
森林総合研究所 北・T長(天然林択伐)
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研究期間 |
継続2001~2005 |
年度 |
2002 |
摘要 |
当年度の試験研究方法:共用試験地(幾寅)の設定及び基礎調査を行って択伐前の林分現況を把握するとともに、元国有林試験地である当林分47年間の動態及び枯死木の実態を調べた。倒木の分解過程の分析を行うとともに、枯立木の減少による鳥類相への影響評価に向けて音声による鳥類のインベントリー方法を開発した。当年度の研究成果:幾寅天然林択伐試験地の林分調査の結果、立木本数505本/ha、蓄積440m3/haであり、47年間の蓄積の推移はほぼ横這いで、粗成長量と枯損量が釣り合って純成長量は、ほぼ0であることを算定した。倒木の分解経過年数を調査し、針葉樹では分解度3になるまで40年以上が必要と推定した。音声レコーダを用いた鳥類の種数を記録し、記録時間と種数の数え上げの効率を分析した上で、効率的に種類数をカウントするためのサンプリング時間短縮を提案した。結果の意義:施業の入らない天然林では純成長量が0になることを実証したことは施業効果が大きいことを明らかにしている。倒木の分解度に関する研究は北海道ではこれまで研究蓄積がないことから、今回の成果はパイオニア的研究となっている。音声レコーダを用いて鳥類の種数をサンプリングする方法は今後の鳥類の生態を効率的に把握できる。以上の結果は、それぞれ、施業の重要性、研究の先駆性、サンプリングの効率化として大きな意義がある。
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カテゴリ |
管理技術
管理システム
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