都市近郊・里山林の管理・利用実態の解明

課題名 都市近郊・里山林の管理・利用実態の解明
課題番号 2002003188
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 T長(流通システム)
研究期間 継続2001~2005
年度 2002
摘要 自然環境保全基礎調査データや社会統計データ等の収集整理・分析を進めた。また、近畿・関東両地方における都市近郊・里山林の資源特性を解析し、里山の地域類型化を行い、里山における木材供給力の定量的評価手法の解明に取り組むとともに、里山景観構造の評価手法の検討に着手する。昨年度に引き続き、近畿・関東両地方において里山の現地実態調査に取り組んだ。自然環境情報GIS第2版等の資料を用いて、関東地方1都6県における二次林賦存状況を分析した。その結果、当地方の1995年頃の二次林は54万haで、内水面を含む陸地面積の17%、森林の37%を占めていた。二次林面積の推移では、1985年頃から約10年間の二次林減少率は6%であった。二次林が二次林以外に変化した場合の土地利用は、市街地が最も多く13千ha、次いで人工草地、植林地であった。樹種構成では、コナラ・クヌギ・クリなどから構成されるコナラ二次林が最も多く、二次林全体の48%で、広汎に分布していた。次いでミズナラ・ブナ・クリなどを含むミズナラ二次林が36%を占めていた。これらのことから、コナラやミズナラなどを主な樹種とする二次林、すなわち雑木林と呼ばれている森林が、多く転用されているので、現存緑地保全という都市緑地保全法の視点からも二次林の保全を重視する必要がある。近畿地方全392市町村を対象とし、里山林の利用実態や自治体の対策について調査し、森林資源状況と比較して類型化を行った。その結果、林業地帯で里山林の保全に対する問題意識が少なく対策も未整備なこと、逆に大都市を抱える地域では行政の問題意識が強く、施策の整備やボランティアの参加が活発であることがわかった。したがって、当地方での里山の管理等では、自治体が既に積極的な対応を行っている大都市近郊や人工林管理が中心である奥山ではなく、里山二次林が広範に賦存する中山間地域において自治体や地域住民参加による体制づくりが必要である。里山における木材供給力の定量化解明や里山景観手法の検討では、滋賀県志賀町八屋戸地区の空中写真データ等の判読結果から作成した森林タイプのGISデータが有効であった。
カテゴリ くり 中山間地域

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