地域伝統文化の構造解明

課題名 地域伝統文化の構造解明
課題番号 2002003193
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 主任研究官(資源解析研)
研究期間 継続2001~2005
年度 2002
摘要 地域伝統文化の構造を解明するために、インターネット情報を利用し、樹木の伝統文化的な地域名称等を収集する手法を開発するとともに、巨樹であるケヤキ、スギについて樹齢と胸高周囲長・樹高の関係を分析し、クスノキ、イチョウ、サクラなどについては文献調査に取り組んだ。地域伝統文化資源の分布調査を行い、地域スケールにおける伝統文化資源等の効果的な地理的評価手法の構築、里山における伝統文化資源としての、秋の七草等の現状分析に取り組んだ。植物に関する伝統的名称の情報および文献調査や、著名な並木などのスギの主幹、大枝、伐根の年輪数から、現存する巨樹巨木の多くは江戸初期から中期にかけて植栽されたものが多いことを明らかにした。霞ヶ浦流域で観光 レクリェーションのために森林管理を行うことが適切な75箇所を、文化的資 源が集中した地区と、文化的資源と自然資源の両方が集中した地区に分け、これらを地形構造と土地利用状況から類型化した。里山の伝統資源である粗朶を活用した消波堤で霞ヶ浦の環境保全を行っているNPO法人の活動から、これら粗朶採取を組み合わせた里山管理方策をA.都市林型、B.都市近郊林型、C.典型的な里山型に類型化し、子供、父母、祖父母の3世代の自然に対する認識の違いを明らかにした。そして、筑波山山麓で活動するNPO自然生クラブの太鼓などの表現活動において、秋の七草などを含む里山環境が重要な役割を果たすことがわかった。これらの成果は、近年の森林計画制度の見直しによって、現在森林管理の方向性を検討中である「森林と人との共生林」のうちの主要な課題である「地域伝統文化を活用した森林管理計画への活用」の事例となる。
カテゴリ いちょう くり さくら

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