木質構造の構造要素の耐力発現機構の解明とその理論化

課題名 木質構造の構造要素の耐力発現機構の解明とその理論化
課題番号 2002003218
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所 T長(構造性能評価)
研究期間 継続2001~2005
年度 2002
摘要 当年度の試験研究方法:振動台の調整を行い、問題点が解決すれば実験により耐力壁のエネルギー吸収性を解析する。更に高強度の床構面を開発する。建物全体の耐力と構造体構成要素の耐力との関係をマクロ的に解明する。壁、床の実験データを収集し、耐力発現上の重要因子と影響因子の共通項を抽出して仮のデータベースを作成し、データベース化の際に生じる問題点を明らかにする。当年度の研究成果:測定プログラムを開発し、振動実験を実施した。岩手県産スギを用いた耐力壁を開発し、その面内せん断性能を評価したところ、壁倍率1.2であった。厚物合板を釘と接着剤とを併用して張った床の水平加力試験において、今回使用した接着剤では、最大耐力よりも剛性の向上に寄与する結果が得られた。また、合板目地を雇い実とした床組の集中荷重試験における性能は、本実の性能と比較して、同等かわずかに上回った。築26年と築35年の木造住宅の静的加力実験を行い、建物全体の耐力に占める耐力壁の耐力の割合を把握した。森林総研で実施した壁、床の実験データを、構法の種別、試験体の寸法、使用材料、荷重?変形関係、特定変形時の荷重、最大荷重などの項目で整理し、仮データベースを作成した。壁倍率の評価では、荷重?変形関係の電子ファイル化が課題であることが明らかになった。結果の意義:開発した岩手県産スギを用いた耐力壁は、壁倍率は低かったが靭性が高く、壁倍率の向上を図れば構造性能に優れた壁になるものと期待される。雇い実の性能が本実の性能と同等以上を示したことで、合板にあらかじめ本実加工をしておかなくても、実なしの合板に溝加工を施し雇い実を用いることによって、受け材を省略した施工が可能になる。既存木造住宅の静的加力実験は、好条件がそろわなければ実施できないもので、建設年代の異なる2棟の実験データが得られたことは大変貴重である。
カテゴリ 加工 データベース

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