森林の分断化が森林動物群集の生態及び多様性に与える影響の解明

課題名 森林の分断化が森林動物群集の生態及び多様性に与える影響の解明
課題番号 2003004303
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所
研究期間 継続2001~2005
年度 2003
摘要 森林の分断化が森林生物群集の生態及び多様性に与える影響の解明当年度の試験研究方法:奥羽山脈緑の回廊設定地域で、ビデオ撮影装置により野生生物の生息状況を明らかにした。ツキノワグマの個体数推定法として、DNA個体識別-標識再捕法導入の可否を検討するため、北上高地を対象として体毛トラップによる調査を行った。特に、トラップ設置に最適な期間を探るために、連続する2回のトラップ設置時期を6~7月、7~8月とし、体毛を採集する一方、トラップへの訪問率を昨年度の結果と比較した。北上高地でエゾゼミ類3種(エゾゼミ・アカエゾゼミ・コエゾゼミ)の鳴音を録音し、主成分分析とIBISによる同定を行った。奥羽山脈緑の回廊と北上高地緑の回廊で、地表性甲虫のオサムシ類の生息状況についてピットホール法により調査した。アカゲラのmtDNAのD-loop部位の解読のためのプライマーの開発を行った。白神山地のクマゲラ繁殖地の環境解析を行った。北海道渡島半島のキツツキ類の糞の収集とそれによるDNA分析を行った。北海道と本州のクマゲラのサンプルを使用し、mtDNAの塩基配列の解読と解析を行った。札幌近郊の森林で鳥類、蝶類、地表性甲虫類、林床植物の種多様性を調査した。当年度の研究成果:奥羽山脈緑の回廊に岩手北部森林管理署により設置されている野生動物モニタリング装置で記録された映像について、2002年度分を解析した。また、同所で赤外線投光機能付きビデオ装置による観察を行ったところ、中大型哺乳類の出現記録の97%は夜間のものであった。ツキノワグマについては、年2回実施する体毛トラップの設置時期を、2002年の前期6~8月、後期9~10月から、2003年は前期6~7月、後期7~8月に変えたところ、クマの痕跡の確認率(体毛トラップ設置数に対するクマが訪れた痕跡が確認されたものの割合)が大幅に改善された。そのため、個体数推定を目的として効果的に体毛を採集するには、クマが活発に広範囲を動き回る6月~8月末の期間中に2回、トラップ設置、回収を行う必要がある。エゾゼミ類の鳴音を録音し主成分分析したところ、3種は明瞭に区別された。IBISによる同定は現在英国に依頼中である。オサムシ類は、森林性の5種の内、コクロナガオサムシとキタマイマイカブリは低木があると、開けた環境でも捕獲されたが、他の3種は森林内でのみ採集され、草原性のセアカオサムシは森林内では採集されなかった。アカゲラについては、mtDNAのD-loop部位を含む領域の塩基配列を解読するためのプライマーが開発できた。クマゲラの繁殖地についての環境解析から、クマゲラの繁殖地の条件としては、ブナ林の面積だけでなく、ブナの林齢や林分のまとまりが重要であることがわかった。クマゲラのmtDNAの一部の塩基配列を解読するためのプライマーを開発し解析した結果、本州のクマゲラは個体間で遺伝的に近いことが明らかになった。周辺の都市化が種多様性に及ぼす影響は鳥類と蝶類で大きく、地表性甲虫類や林床植物では小さかった。鳥類と蝶類、地表性甲虫類、林床植物において都市化により出現しなくなる種と、逆に都市に多く出現する種のリストを作成した。
カテゴリ かぶ 繁殖性改善 モニタリング

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