| 課題名 |
社会的背景にもとづく公益的機能評価及び意志決定支援手法の開発 |
| 課題番号 |
2003004351 |
| 研究機関名 |
森林総合研究所
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| 研究分担 |
森林総合研究所
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| 研究期間 |
継続2001~2005 |
| 年度 |
2003 |
| 摘要 |
社会的背景にもとづく公益的機能評価及び意志決定支援手法の開発当年度の試験研究方法:1)霞ヶ浦流域の小野川水系、稲荷川水系及び筑波山系において、いくつかの調査ルートを設定し、散策行動を行っている人の数、場所、日時、行動パターンなどを記録した。そして、行動パターン別の割合、地域別特徴、季節や時間帯などによる違い、土地利用形態と人数との関係を解析した。つぎに、季節や時間帯などによる違いを補正し、保健休養機能を任意に定めた区間ごとに評価するための指標を開発した。最後に、この指標を用いて圏央道建設の影響を評価した。2)環境影響評価において、地域特性を適切に反映した方法書(評価の項目と方法についての選択案)を作成するためのスコーピングの特徴と問題点を分析した。そのために、森林開発に関連する「各種土地造成」「埋め立て及び干拓」に関する、国内の6事例を抽出し、植物、動物、人と自然のふれあい活動といった項目に関する方法書づくりの段階での情報収集の対象、収集方法、情報の取捨選択と整理法について解析した。当年度の研究成果:1)調査したルートのほぼ全てにわたって、5年間でのべ2360件の保健休養的行動が観察されたが、任意に分けた区間の間では、観察頻度に大きな差があった。保健休養的行動を5つのパターンに区分したところ、犬の散歩、散歩・ウォーキング、ジョギング、レジャー・レクリエーション的活動(釣り、昆虫採集、バードウォッチングなど)、サイクリングの順に頻度が高かった。利用頻度を土地利用別に見ると水田や畑地が高く、宅地は低かった。また、林地については、道の両側が樹林地であるところの利用度は低かったが、住宅団地近くの二次林の林縁部は利用度が高かった。観察頻度について、日時や季節などの違いを解析したところ、季節的な影響は見られなかったが、夕方や週末の頻度が高かった。そこで、時間的条件と調査距離をもとに補正係数を作り、これと任意に定めた区間ごとの観察頻度を用いて保健休養機能を評価するための指標を作成した。そして、圏央道建設の影響を評価したところ、調査ルートが圏央道の至近距離にある場合、観察頻度が大幅に低下したが、離れたところにあるルートでは影響は見られなかった。2)環境影響法では、方法書に対する意見聴取を定めてられているが、方法書づくりの段階では、住民参加等を通じて地域の問題を探る活動は特に行われていないことがわかった。方法書づくりの情報源は文献資料が主体であった。内訳は行政資料がほとんどで、地元住民組織が作成した資料は135件中4件であった。文献資料以外では、現地調査が2事例で行われていたが、事前情報源として住民からの意見聴取を行った例はなかった。方法書で選択される評価の項目は、環境省の所管範囲との関連で、大気質、騒音、振動、水質、地形・地質、動物、植物、生態系、景観、人と自然とのふれあい活動に制約されている。これらの項目については自然科学分野に偏る一方、人文社会分野のウェイトが非常に小さいことがわかった。事前情報はこれらの項目別に整理され、評価基準を測る指標がそれぞれ当てはめられていた。個別項目についてみると、人と自然とのふれあい活動については、方法書づくりの事前情報も分析手法も脆弱であることがわかった。事前情報は、全国観光情報ファイル等の既存公刊図書や観光パンフレットに頼る場合が多く、分析手法も、景観分析以外には確立されていない。今後、特にこの項目に関する事前調査手法の改善が求められる。
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