スギ花粉暴露回避に関する研究

課題名 スギ花粉暴露回避に関する研究
課題番号 2003004401
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所
研究期間 新規2003~0
年度 2003
摘要 スギ花粉暴露回避に関する研究当年度の試験研究方法:千葉県(上総試験地)と群馬県(子持試験地)に設置した雄花開花試験林において開花状況をモニタリングし、開花予測モデルによる予測結果と比較した。また、茨城県、京都府及び熊本県に設置した間伐試験林で、林内環境と雄花生産量の関係を解析した。さらに、全国スギ林の密度管理調査事業の事例を収集した。ジベレリン処理により誘導されるスギ苗木の花芽分化に及ぼすトリネキサパックエチル(ジベレリン生合成阻害剤)の影響を調べた。パーティクルガン法を用い、不定胚分化能を持つスギ培養細胞へ外来遺伝子を導入した。また、アレルゲンフリー組換えスギの創出のために新たなバイナリーベクターを構築した。当年度の研究成果:昨年の開花調査では、調査枝のうちの10%、50%、90%が満開に到達した日は、千葉県でそれぞれ2月27日、3月3日、3月7日で、群馬県で3月21日、3月27日、3月31日であった。現地の気象データをスギ雄花開花予測モデルに適用した予測結果は、千葉県では観測値との誤差が3日以内であった。一方、群馬県では10%、50%、90%満開到達日とも早く予測され、10%到達日の予測は6日早く、誤差は比較的大きかった。これまで6年間の結果では、50%満開到達日と予測日のずれ幅の平均値は千葉県で1.6日、群馬県で2.6日であった。今年の間伐試験地の雄花生産量については、熊本県では前年同様雄花がほとんど着生しなかったので間伐影響を評価できなかったが、京都府では前年同様間伐が強度であると雄花生産量が増加する傾向にあった。茨城県もその傾向は同様であったが、雄花の絶対量はほぼ半減した。これは茨城県の7月の平均気温が前年より0.8℃低かったためであると考えられる。全国スギ林の密度管理状況は、林野庁の温暖化対策事業、大プロ・長期育成循環施業、森林資源モニタリング事業の結果でほぼ把握でき、このうち系統別処理を施した森林資源モニタリング事業のものが最も優れ、今後の花粉生産量を抑制する林分密度管理技術の開発に役立つはずである。トリネキサパックエチルは雄花形成だけでなく、樹高成長も阻害した。ジベレリン処理したスギ苗木でも、この薬剤による抑制効果を検証することができた。ハイグロマイシン耐性遺伝子及び蛍光タンパク質遺伝子を組み込んだバイナリーベクター(pIGA0621-omegaDsRED)をスギ培養細胞へ導入したところ、ハイグロマイシン耐性カルスを得た。また、アレルゲン遺伝子(Cry j 1、Cry j2)をアンチセンス方向に連結したバイナリーベクター(pIGA0621-Cj1A、pIGA0621-Cj2m1A)を構築した。これらバイナリーベクターを用い、アレルゲンフリー組換えスギの創出を進めることができる。
カテゴリ 温暖化対策 管理技術 モニタリング 薬剤

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