主要国の森林資源・林産物市場の動向分析及び予測手法の確立

課題名 主要国の森林資源・林産物市場の動向分析及び予測手法の確立
課題番号 2003004450
研究機関名 森林総合研究所
研究分担 森林総合研究所
研究期間 新規2003~0
年度 2003
摘要 主要国の森林資源・林産物市場の動向分析及び予測手法の開発当年度の試験研究方法:1)WFPM、GFPMおよびC-GTMなどのグローバルモデルの開発の現状を比較し、その特徴と問題点を明らかにする。WFPMに関して、国産丸太の価格と需給量の決定構造を改良する。いくつかの国・地域を取り上げてデータセットを作成し、需給の価格弾性値や所得弾性値の推定を行う。2)文献やインターネット等を通じて関連研究・情報を収集し、 (1)林業・林産業と林産物貿易の動向、(2)林産物貿易の拡大が森林資源や土地利用や環境に与えた影響、(3)森林資源の持続的利用と環境保全を調和させるための林業・森林政策の整備状況を明らかにする。当年度の研究成果:1)モデル分析 (1)データセットについては、森林資源の成長量と伐採が蓄積に与えるインパクト係数および火災等による被害率の見直しを行った。(2)モデルについては、製品価格が変化したときに、国産丸太の価格が、輸入丸太の価格変化とは独立に、国産丸太の需給均衡点に落ち着くようモデルを改訂した。この改訂モデルによるシミュレーションで、製品の輸入関税撤廃によって、国産丸太の生産が抑制されることが示された。また各国において各製品生産に振り向けられる丸太割当量を決定するために、製品生産量が「製品/丸太価格比」の変化にどの程度弾力的に反応するかを推定し、その結果をモデルのパラメータとして与えた。さらに紙の生産量について、紙価格とパルプ価格を説明変数として価格弾力性を推定し、モデルに組み込んだ。モデルによるシミュレーションの結果、関税撤廃の影響により、世界の丸太生産はわずかに増加し、製品貿易の拡大が促進されることが示された。日本など林産物の輸入国においては、関税撤廃の影響によって製品輸入が拡大するという推計結果が得られた。国内林業にもマイナスの影響のおそれがあるが、関税撤廃の影響をもっとも強く受けるのは、輸入丸太を加工している製材業者や合板業者だと考えられる。森林資源蓄積量は熱帯地域で減少し、温帯・亜寒帯地域で増加しており、その傾向は当分続くが、世界全体の合計でみると、森林の成長量と伐採インパクトや自然災害による損失とは、現在および近い将来においてほぼ均衡していると推計された。東南アジアおよびアフリカの森林資源蓄積量は、関税撤廃の有無にかかわらず急速に低下し、東南アジア地域は林産物の輸入地域に変わるというシミュレーション結果が得られた。既存グローバルモデルの比較に関しては、ウィスコンシン大学およびワシントン大学を訪問し、WFPMを含むそれぞれのモデルに関する開発の現状について議論し、それぞれの特徴と問題点を把握することができた。このほか北欧で最近新たにEFI-GTMというグローバルモデルが開発されたことがわかった。2)実態分析 (1)東南アジア:インドネシアを対象に違法伐採問題と農地開発に伴う森林減少問題について分析し、次のことを明らかにした。(a)違法伐採:違法伐採防止に向けて、インドネシア政府は国内での違法伐採取り締まりを強化し、国家森林認証制度の取り組みを開始した。また、対外的にはイギリス、日本、マレーシア、中国などの国々と違法伐採対策に関する覚書を交わした。非政府レベルでも市場から違法材を排除するために木材生産国側、輸入国側双方での共同の取り組みが活発になってきている。しかし、スマトラやカリマンタンの国立公園などで組織的な大規模違法伐採が続いており、カリマンタンから西パプア州への違法伐採現場のシフトも起きているなど、違法伐採は依然として大きな問題である。林業省は2003年の年間許容伐採量を6.3百万m3へ著しく減少させており、林産業界の再編が進んでいないとすれば、木材調達における違法伐採材への依存度がますます高まっていることになる(丸太換算で、2001年の国内消費量19百万m3、輸出量40.7百万m3、合計約60百万m3という試算がある)。また、国家森林認証制度の取り組みは、FSC森林認証制度との相互承認ができていないため、期待どおりに展開していない。(b)農地開発に伴う森林減少:スマトラ島のゴム栽培農村を事例に熱帯林の農地転換が加速した要因について、4村160世帯の聞き取り調査結果を分析し、次のことを解明した。(ア)回帰分析の結果、森林の農地転換が進行した要因は道路建設による影響が大きいことが明らかになった。(イ)1村40世帯について村の森林伐開面積の増加率を要素分解した結果、村人の森林伐開行為の活発化が森林減少の主要因であること、そして森林伐開の活発化は道路建設後の輸送費削減により村のゴム収益性が上昇し、村人のゴム林拡大意欲が増した結果であることが解明された。(2)オセアニア:オーストラリアを対象に、1990年代後半の造林ブームの実態と背景について分析し、次のことを明らかにした。(a)造林ブームの実態:90年代後半の造林ブー
カテゴリ 加工 輸出 輸送

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