課題名 |
中国等における豆腐等の食品素材化技術の改良・開発 |
課題番号 |
2004005432 |
研究機関名 |
国際農林水産業研究センター
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研究分担 |
国際農林水産業研究センター 食料利用部
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協力分担関係 |
中国農業大学
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研究期間 |
継続2001~2005 |
年度 |
2004 |
摘要 |
発酵型ビーフンの製造に関与する微生物を特定することを目的として、ビーフン工場から採取した原料米、原料水、米浸漬水から乳酸菌及び酵母を分離、同定した。乳酸菌としてはLactobacillus属が、また酵母としてはSaccharomyces属が主要微生物種であった。中国の伝統的大豆発酵食品である腐乳及び豆鼓について、血圧に関与するアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害活性を調べたところ、四川省産の豆鼓に他の10 倍強い活性があることが分かった。この豆鼓製造には日本の発酵食品では使用されないMucor属カビが用いられている。また、腐乳製造にはActinomucor elegans が優れていることを確認するとともに、塩分濃度を下げることにより抗酸化物質やACE 阻害物質が蓄積することを明らかにした。血糖値抑制作用の指標となるα-グルコシダーゼ活性の簡易検定法の開発を試み、マイクロプレートリーダーでの多検体同時測定法を開発した。血糖値抑制食品のスクリーニングに威力を発揮するものと考えられる。本法は他の酵素活性測定法にも応用できることから今後の研究の基盤技術となる。中国各地から収集した小麦品種192 点について、蛋白質含量、SDS-沈降値、麺の粘弾性試験を行ったところ、大きな変異幅があり、パン及び麺適性についての品質指標として使用できることが分かった。小麦粉の硬軟質性は粒度パターンにより、軟質パターン、中間質パターン、硬質パターンの3種に区分できることを明らかにするとともに、粒度パターンが高製粉性の選抜指標になることを明らかにした。小麦の低分子量蛋白質の解析を行い、日本品種とオーストラリア品種とでは、5種の蛋白質で含有量に顕著な差が認められた。欧米のパン文化圏と中国、日本等の麺文化圏とでグルテニン蛋白質遺伝子頻度を比較したところ、パンの物性に正の相関があるグルテニン蛋白質はパン文化圏で頻度が高く、日本のうどん用品種に高頻度で存在するグルテニン蛋白質遺伝子はパン文化圏にはほとんど存在しないことが分かった。
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カテゴリ |
加工
簡易検定法
小麦
大豆
品種
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