多国間・二国間農業交渉の戦略的対応に資するための国際農業・農政動向の分析

課題名 多国間・二国間農業交渉の戦略的対応に資するための国際農業・農政動向の分析
課題番号 2005006681
研究機関名 農林水産政策研究所
研究分担 農林水産政策研究所 政策研究調整官
研究期間 新規2005-2006
年度 2005
摘要 先進国の農産物輸出政策に関する分析として、17年度は輸出競争政策の今後論点とすべき事項を幅広く検討した。主な内容は次の通りである。(1)WTO上級委の国内助成措置を輸出補助と見なす判定は、将来の交渉を先取りしており、今後の交渉にも影響するであろう。(2)関税が着実に削減される一方で輸出競争政策は温存されており、アクセス改善とのバランスがとれていないという問題がある。(3)いわゆる3分野(輸入アクセス、国内補助、輸出競争)は相互に関連しており、国際支持により輸入国が輸出国に転化することがある。(4)不完全競争が自然に成立していれば国家貿易企業のWTO通報義務を免れるのは問題である。(5)豪州等の輸出国家貿易企業の価格差別政策は輸出価格を押し下げ、貿易歪曲的効果が認められる。EU砂糖政策、カナダの乳製品政策に対してはWTO協定違反の裁定も下されており、輸出補助と同じ効果を持つ国内助成措置や国家貿易企業は、その農業交渉における議論の行方に注視する必要がある。この他、本研究ではブラジル、インド、中国、韓国、ベトナムおよびフランスを対象にインターネット情報収集、関連文献レビュー、現地調査等を実施して情勢分析を行った。また、GTAPによるFTA影響等予測分析として、CGEモデルによる輸出補助金に関する先行研究をレビューした結果、多国間枠組みにおいては、関税削減に比べると輸出補助金や国内支持の各国の経済公正に与えるインパクトは非常に小さいこと。関税削減は全ての地域の厚生を高めるのに対し、国内支持や輸出補助金の削減は食料輸入国を始めとする多くの地域の経済厚生を引き下げることなどがわかった。
カテゴリ 輸出

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