| 課題名 |
低所得食料不足国における農業生産性の向上を通じた貧困解消実現のための政策的検討 |
| 課題番号 |
2005006692 |
| 研究機関名 |
農林水産政策研究所
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| 研究分担 |
農林水産政策研究所 国際政策部 アジアアフリカ研究室
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| 研究期間 |
継続2004-2006 |
| 年度 |
2005 |
| 摘要 |
サブサハラ・アフリカでは,いうまでもなく農業生産性の向上が貧困削減と経済成長に欠かせない条件である。農業の生産性は単位面積当たりの収穫量も大事だが,収穫後の加工や販売の効率も重要な影響を与える。そこで本研究は,西アフリカの低湿地稲作の生産性および精米業の生産性を決定する要因について分析した。低湿地稲作の調査対象地は,西アフリカのコートジボワール国の中央部にあるブアケ地域である。無作為に選んだ179か村を対象にした調査から,低湿地の土地所有に関して,家族所有と村落所有という制度的に区別可能な2つの所有形態を見いだすことができた。調査対象の179か村にある242か所の低湿地から得たデータを使ってプロビット解析を行い,村落所有が家族所有に移行せずに維持される要因を分析した。その結果,低湿地の所有形態について以下のことが判明した。(1)村落所有の低湿地は,村人が相互に監視しやすい村から比較的近い場所に存在する。(2)村落所有の低湿地は,民族的に均質な村落で見いだされる確率が高い。(3)民族文化が共同体の団結を重視する場合に,村落所有の低湿地が存在する傾向がある。続く分析では,低湿地の所有形態を内生変数として,村落所有が生産性向上に必須である水管理技術の採用に及ぼす効果を解明した。その結果,村落所有は水管理技術の採用に有意な影響は持たないことがわかった。むしろ,水管理技術の採用を促進しているのは,移民による人口圧や市場のある都市に近いことである。以上から,低湿地稲作の生産性の向上を実現するためには,インフラの整備により市場アクセスを改善することが重要であると結論できる。また,水管理技術の普及に対して,移民の数が正の影響を持ち,都市からの距離が負の影響を持つことは,現行の技術普及制度が十分機能していないことを意味している。精米所の調査は,ガーナの内陸都市クマシ周辺で行った。同地域では,都市化に伴い急増するコメ需要に応じて低湿地における天水稲作が拡大している。そこで,クマシ市内および周辺農村部にある60の精米所を対象とした調査に基づき,精米市場の効率性を分析した。まず,産業集積の効果を見るため,クマシ市内に集積している精米業者と農村部に散在する精米業者について,効率性の観点から比較した。その結果,クマシ市内の精米業者の集積は技術革新を促進し,コメ生産者への無担保融資を可能としていることが明らかとなった。これらのことは,同業者の集積が技術や市場参加者(コメ生産者や流通業者)に関する情報収集のコストを引き下げている結果であると考えられる。次に技術革新やコメ生産者への融資はいずれも,予測された通り,精米業の効率を高めていた。したがって,精米業者の集積は,同産業の効率化に貢献していると言えよう。効率の改善だけでなく,本研究は精米技術の革新が精米の品質を改善していることを示した。つまり,全粒米の含有量が高まり,砕米や異物の混入が少なくなる。さらに分析の結果,クマシ市内では精米の品質と価格との間に正の相関があるが,周辺農村部にはそのような関係がないことが判明した。クマシ市内に精米業者が集積しているため精米取引が集中し,集積地内ではインフォーマルな品質評価システムが形成されているのである。これは産業の発展にとって,重要な意義を持つと考えられる。以上から,精米業者の集積は,地元のコメ生産を推進する役割があると考えられる。
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| カテゴリ |
馬
加工
コスト
水管理
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