課題名 |
c.野生鳥獣の行動等の解明による鳥獣害回避技術の開発 |
課題番号 |
2006008588 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構
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研究分担 |
農業・食品産業技術総合研究機構 近畿中国四国農業研究センター 鳥獣害研究チーム
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協力分担関係 |
麻布大学
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研究期間 |
新規2006-2010 |
年度 |
2006 |
摘要 |
(1)イノシシに発信器を装着した飼育個体調査では、年間を通して昼夜の活動が見られた。(2)千葉県内の85区市町村は、土地利用割合から4類型に区分された。同県のイノシシ被害発生面積の分布はすべて類型4に属していた。イノシシ被害は1999~2001年当時房総半島南部を中心に発生し、その後半島の先端部や中央部に拡大した。現在被害がない地域でも類型4に属する地域も多いので注意が必要である。(3)IT等の活用による行動様式や被害発生要因の解明では、イノシシ捕獲のためのまき餌が被害助長要因であることを考慮して、捕獲時期などを府県の管理計画に反映させた。ニオイつき電気柵でイノシシに効率的に感電体験させることで電柵の効果を高める可能性が示唆された。この結果をふまえ、ニオイを利用した電柵の効果的利用法を次期高度化事業に検討課題として組みこんだ。忍び返し柵の設置法やイノシシの緑草食などの情報提供が農家の自立的対策取り組みへの動機付けとして有効であった。ハクビシンのかんきつ類への加害を把握し、防護柵の高さ、角度などを検証した。(4)GISを活用した鳥獣害対策支援のための予察については、ヒヨドリの被害予測方法を開発し、またハシボソガラス、ハシブトガラスが1年間に繁殖個体数と同数の巣立ちヒナを生産していることを明らかにした。(5)新ウェブサイト「鳥獣害情報提供センター(仮称)」を作成し関連機関50のウェブサイトをリンクするとともに、イノシシに関する高度化事業の成果を中心に、イノシシの生態や被害の特徴などをまとめたウェブサイトを構築し、鳥獣害情報提供センター(仮称)の一部として公開した。さらに、18年度は鳥害に関する文献として、カモ類、ハト類、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、カラス類の6種類および鳥害全般に関して文献の収集を行い、約700をリストにした。これらのサイトの利用者からの問い合わせや研修依頼は極めて多く、情報提供の重要性が示唆された。
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カテゴリ |
鳥害
鳥獣害
繁殖性改善
防護柵
その他のかんきつ
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