課題名 |
(2)健康機能性作物や有用物質高度生産技術の開発 |
課題番号 |
2006008620 |
研究機関名 |
農業生物資源研究所
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研究分担 |
農業生物資源研究所 遺伝子組換え作物開発センター
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研究期間 |
新規2006-2010 |
年度 |
2006 |
摘要 |
(1)マウスの経口摂取実験により血糖値低下効果の確認された mGLP-1遺伝子を導入した糖尿病予防米に関しては、再度有効性確認準備を進めるとともに、マーカーフリー系統に関しては世代を進め、遺伝的に固定化した。高血圧抑制やコレステロール値低下機能を有する組換え米の開発では、血圧抑制機能や血清コレステロール値低下機能を有するペプチドを高度に蓄積させることの可能な遺伝子の構築と遺伝子導入を進めるとともに、選抜マーカーをALS遺伝子に変更した組換えイネの開発を進めた。CoQ10高発現米の開発では、発現プロモーターを胚特異的プロモーターや、巨大胚系統に導入した組換え米を作出し、後者において従来のものより2~3倍の高度蓄積系統の開発に成功した。(2)スギ花粉症緩和米については、今年度生物研隔離圃場で二期作栽培を行って生物多様性影響評価試験を行い、環境に影響を与えないことを確認した。さらに動物への経口摂食試験を行い、遺伝毒性や慢性毒性、発生や生殖毒性への影響がないことを確認した。ダニ抗原の一部を導入したダニアレルギー緩和米の開発では、マウスに経口投与して、スギ花粉症緩和米と同様に、免疫寛容を誘導できることを明らかにした。米アレルゲン低下米やアルツハイマーワクチン米では目的とする遺伝子を導入した組換え米を作出した。(3)医療用の物質生産システムの開発では、外来遺伝子産物の集積を高めるための方法としてRSISを用いた簡便な遺伝子発現制御法を開発し、各種の内在の貯蔵タンパク質の発現を抑えた組換えイネを作出した。さらに外来の遺伝子産物を高度に蓄積させる候補として種子蛋白質を多く含む品種の遺伝資源を検索し、種子蛋白質含量を測定し高蛋白質含有品種を選別した。
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カテゴリ |
遺伝資源
機能性
品種
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