| 課題名 | 農村集落の変容過程と地域社会・資源の維持に関する研究 |
|---|---|
| 課題番号 | 2006008438 |
| 研究機関名 |
農林水産政策研究所 |
| 研究分担 |
農林水産政策研究所 企画連絡室長 農林水産政策研究所 地域振興政策部 社会構造研究室 農林水産政策研究所 地域振興政策部 経営構造研究室 農林水産政策研究所 地域振興政策部 地域経済研究室 |
| 研究期間 | 完了2005-2006 |
| 年度 | 2006 |
| 摘要 | 農山村地域における過疎化・高齢化の並進は、地域社会の基礎的単位である農業集落の共同体的機能を弱体化させ、農林業生産活動の停滞はもとより、定住基盤や地域資源の荒廃を招いている。本研究の課題は、農業集落の変容過程および農業生産や地域資源管理とのかかわりを定量的に明らかにするとともに、農業集落組織の再編によって共同機能の強化が図られている先進事例の実態を定性的に分析し、農業集落の維持・再編に係る農村施策の企画・立案に資することである。定量的な分析として、1990年および2000年農業集落調査個票をリンケージさせた農業集落構造動態統計の作成および組替集計を行い、農業集落の変容プロセスや農業生産、地域資源管理活動とのかかわりを分析した。分析からは、農業集落内の農家数が5戸を切ると農家点在地化と農家消滅の動きが現れ、3戸以下になるとその動きが急激に加速することが確認され、現状のまま推移すれば2020年までに全国でさらに1割強の農業集落が消滅し、中山間地域では半数の農業集落で構成農家数が9戸以下になると推計された。また、農業集落の小規模化は農業生産面での基礎組織である実行組合の維持を困難にしており、農道や用排水路といった農業生産関連施設の維持管理活動の後退と相まって、農地の荒廃を加速する要因となっていることが明らかとなった。また、農業集落の広域再編に取り組む島根県旧佐田町および広島県旧高宮町の実態調査から、集落の小規模化が進んだ地域では、農業集落内で完結していた生産面と生活面の機能を分離し、機能別に共同活動を担保する集落ネットワーク(コミュニティ・ブロック、地域振興協議会等)を構築することが急務であり、その後時間をかけて一つの広域集落の枠内に各種機能を集約させていくのが望ましいことが明らかとなった。農業集落の消滅に加え小規模農業集落の急増は、国土・環境保全や水資源の涵養といった農山村地域が有する公益的機能の喪失にもつながりかねないことから、構成農家がごく僅かとなった農業集落の諸活動をサポートする集落ネットワークの形成を、地方自治体のみならず国が早急に支援していくことが求められる。 |
| カテゴリ | くこ 中山間地域 |