1)不良環境耐性メカニズムの解明と耐性作物の作出

課題名 1)不良環境耐性メカニズムの解明と耐性作物の作出
課題番号 200709658
研究機関名 国際農林水産業研究センター
研究分担 国際農林水産業研究センター,生物資源領域
協力分担関係 IRRI
研究期間 2006-2010
年度 2007
摘要 中期計画で目標としている耐性遺伝子の単離、解析、及び広範な遺伝資源からの耐性系統の選抜、耐性に関連するDNA マーカーの獲得について、成果があがっている。(1) 「ストレス耐性機構」プロジェクト(【プロジェクト目標】 作物の環境ストレス耐性獲得に必要な有用遺伝子とプロモーター等を単離し、モデル植物を用いて機能を明らかにし特許化する。また、これらの遺伝子やプロモーターを用い、開発途上地域において重要な作物について環境ストレス耐性品種の作出技術を開発する。)19 年度の主要実績:・ 浸透圧ストレスを受容するセンサーとしてヒスチジンキナーゼAHK1 を同定し、この遺伝子を高発現させたシロイヌナズナでは多くの耐性遺伝子が発現し、乾燥ストレス耐性が向上することを明らかにした(19 年度 研究成果情報)。・ 転写因子のOsNAC6 を高発現したイネでは乾燥、塩ストレス耐性や病害耐性が向上し、ストレス誘導性プロモーターを用いることにより生育阻害が回避できた(19 年度 研究成果情報)。・ トウモロコシから3 種類の乾燥ストレス誘導性プロモーターを単離し、発現解析のためにシロイヌナズナ、イネの形質転換体を作出した。(2) 「不良環境」プロジェクト(【プロジェクト目標】 広範な遺伝資源を乾燥などの不良環境条件下で評価し、耐性を示す遺伝資源を選抜し、実用的に利用可能なDNA マーカーを獲得する。)19 年度の主要実績;・ リン酸欠乏耐性遺伝子領域の解析結果に基づき、その領域に存在する5種類の遺伝子を推定し、それぞれのRNAi による発現抑制を目的として、イネ品種Kasalath の形質転換体を作出した。・ コムギの近縁野生種と栽培種の雑種後代224 系統を乾燥した圃場条件で選抜を行い、これまで選抜した系統より耐性程度が強い33 系統を選抜した。・ 温室検定法により選抜したダイズの耐塩性栽培種(FT-Abyara)及び野生種(JWS159-1)について耐塩性のQTL 解析を行ったところ、両者とも寄与率の高いQTL を検出した。これら2つのQTLは別の耐塩性品種で報告されているQTL と同一領域であった。・ 水耕養液にマニトールを添加する方法でイネの乾燥耐性程度を検定する方法について、品種数を増やして検定し(63 品種)、実施時期に関わりなくほぼ一定の傾向を得た。
カテゴリ 遺伝資源 乾燥 DNAマーカー とうもろこし 品種

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