SU系除草剤抵抗性雑草の発生生態と防除技術

• 研究機関名: 岩手県農業研究センター
• 研究分担: 水田作
• 研究期間: 新H16～18
• 年度: 2003
• 摘要: 目的:水稲用一発処理型除草剤の成分として広く使用されているスルホニルウレア（SU）系化合物に対して、抵抗性を示す水田雑草（スルホニルウレア抵抗性の生物型、以下SU抵抗性雑草と表記）が発生しており、岩手県では、平成10年～14年に、アゼナ類、イヌホタルイのSU抵抗性雑草を確認した。近年、特別栽培米等への取り組みから、地域的に使用可能な除草剤が限定され、雑草防除に対する自由度が狭く、今後SU抵抗性雑草の発生拡大が予想される。このことから、SU抵抗性雑草の拡大を防止するため、県内の抵抗性雑草の発生実態を把握するとともに、本県の栽培実態に対応した雑草防除体系を提示する。到達目標:ア SU系除草剤抵抗性雑草の発生実態を明らかにするイ SU系除草剤抵抗性雑草の防除対策を提示する予定成果(初年目):県南地域のSU抵抗性雑草の発生実態の明確化薬剤防除体系の実証と拡大様相を把握する期待効果:ア SU抵抗性雑草の発生実態が明らかとなる。 イ SU抵抗性雑草の防除と拡大防止が可能となる。成果:（１）全国で確認されたSU抵抗性雑草(植調(1999)33(9)、2002雑草研究(別)） ア 広い範囲で発生：アゼナ、アメリカアゼナ、タケトアゼナ、アゼトウガラシ、イヌホタルイ、ミゾハコベ イ 発生地域が限定：ミズアオイ(北海道のみ)、キクモ(1例)、キカシグサ(1例）、コナギ(2例）、オモダカ（1例）（２）本県では平成10年～平成14年に、SU抵抗性雑草（アゼナ類、イヌホタルイ）を13事例確認している。 （３）抵抗性検定法としてはALS活性を利用した迅速検定法（内野他1999、雑草研究44（別））のほか、地上部再生法（大野他2003、雑草研究48（別）、発根法（デュポン社資料、未発表）がある。（４）SU抵抗性雑草アゼナ類に有効な成分としては、カフェンストロール、ビフェノックス、ベンゾフェナップ、クロメプロップ等、ホタルイに対してはブロモブチド、ベンゾビシクロン,クロメプロップ、プレチラクロール+ピラゾレート混合剤等が有効であることが知られている。
• 研究対象: 水稲
• 専門: 栽培生理
• 部門: 水稲
• カテゴリ: 病害虫 きく 雑草 除草剤 水田 水稲 抵抗性 抵抗性検定 とうがらし 防除 薬剤