課題名 | 中山間地域における有望宿根草の高品質安定栽培法の確立 |
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研究機関名 |
岩手県農業研究センター |
研究分担 |
産地育成 |
研究期間 | 新H16~18 |
年度 | 2003 |
摘要 | 目的:りんどうや小ぎくなど重点推進品目を基幹とした花き専作経営等の育成が、本県の花き生産振興の目標となっている。しかし、今後、生産者の高齢化や労働力不足の一層の進行が予想される中、作業労働の分散化や効率的な経営確立を図るためには、基幹品目の作業と競合しない省力的かつ収益性の高い補完品目の導入を検討する必要があると考えられる。また、近年、消費者ニーズの多様化に伴い、ホームユース需要などに対応した新たな花き品目が求められてきている。一方、宿根草は夏季冷涼な気候を好み、気温日較差が大きい気象条件では花色が鮮明になるなど、本県中山間地域の気象条件に適し、高品質生産が期待できる品目である。また、基幹品目の作業時間の空いている時期に採花できること、毎年の植え替えが不要であること、病害虫の発生が少ないことなど、省力低コスト栽培が可能な品目が多く、作業労働の分散化や花き経営の所得向上に有効な品目である。当研究所では、平成11年から地域基幹研究「中山間地域における産地マーケティングに基づく特産的高付加価値農産物の生産技術」において、県北中山間地の立地条件及び気象特性に適した省力的かつ低コストな宿根草・花木の商品化技術に取り組み、13品目・15品種を中山間地域に適した有望宿根草として選定した。そこで、これらの中から、生産性や収益性の点で特に有望と考えられるホルディウム、アルケミラ、ヒメヒマワリなど5品目を対象に、高品質安定栽培法を確立する。到達目標:中山間地域における有望宿根草の高品質安定栽培法を確立する。予定成果(初年目):(1)ホルディウム、アルケミラ及びヒメヒマワリの好適な栽植様式と施肥方法が明らかになる(定植1年目)。 (2)エキノプス及びエリンジウムの夏期の株落ちの原因が絞りこまれる。 (3)採花期間拡大のためのホルディウムとヒメヒマワリの摘芯、台刈り及びホルディウム、ヒメヒマワリ、アルケミラの冷蔵処理の方法が明らかになる。(4)鮮度保持方法品質低下の実態が把握され、有効な鮮度保持剤の種類が明らかになる。期待効果:ア 収量・品質が安定し、市場性を高めた宿根草の出荷拡大が図られる。 イ 宿根草の高品質安定生産栽培法が確立され、採花期間の拡大や品質保持技術の実施により収益性が向上し、花き経営の所得向上が図られる。成果:ア 越夏株率や越冬株率などを基準に、本県中山間地域に適した宿根草・花木として17品目・19品種を絞り込み、その特性を紹介した。(平成13年度試験研究成果岩手県(指)-40)イ 宿根草や枝物の利用用途は準主役や脇役の位置づけが多く、高単価はあまり期待できないことから、面積当たり採花本数や時間当たり出荷本数の増加など効率的な採花及び出荷体制が必要である。(平成14年度試験研究成果岩手県(指)-24) ウ 定植4年目まで露地越冬に問題はなく、収量・品質の比較的安定した品目はアストランチア、リシマキア、ヒメヒマワリ、トロリウス、ワレモコウ、ソリダスター、シオン、モナルダ、ルドベキアであった。(平成13年度山形農研セ) |
研究対象 | 宿根草 |
戦略 | 園芸 |
専門 | 栽培生理 |
部門 | 花き |
カテゴリ | 害虫 経営管理 高付加価値 栽培技術 出荷調整 施肥 ソリダスター 中山間地域 低コスト 低コスト栽培 ひまわり 品質保持 品種 リシマキア りんどう ルドベキア |