課題名 |
イネもみ枯細菌病菌 |
研究機関名 |
岩手県農業研究センター
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研究分担 |
病理昆虫
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研究期間 |
完H12~15 |
年度 |
2003 |
摘要 |
目的:イネもみ枯細菌病(苗腐敗症)の防除試験を実施する中,対照薬剤のオキソリニック酸水和剤の防除効果が著しく劣る結果が得られた。当時北陸を中心にオキソリニック酸耐性イネもみ枯細菌病菌の発生が問題となっため,この試験に供した種子を検定したところ,耐性菌であることを認めた。本耐性菌が発生するとオキソリニック酸の使用が制限されるが,本田防除剤としてこれを上回る成分はない。そこで,一般育苗での発生を監視するとともに防除対策を示す必要があるため,イネもみ枯細菌病の薬剤耐性菌の発生実態を把握し,防除計画立案の資とする。到達目標:診断依頼事項を迅速に解決し、病害虫防除指導に役立てる。成果:1)平成7年のもみ枯細菌病本田発生を期に,翌年以降,原種および採種圃では穂揃期のオキソリニック酸剤による防除を開始した。その結果,育苗期による被害の拡大はみられない。2)北陸・中部では,富山県,新潟県および長野県で発生が確認されている(1997~98年)。これら諸県では,イネもみ枯細菌病のみならず,褐条病(本県未発生)でもオキソリニック酸耐性菌の存在が確認されているため,病害虫防除基準からスターナ水和剤を削除(水稲)するという,厳しい対応をとっている。 3)北海道,東北では岩手県のみで発生を確認している(2000年,薬剤試験で確認。他県では検定を実施していない)。イネ育苗期の細菌病類の被害は18件で,もみ枯細菌病によるものは5件であった。このうち2件(ひとめぼれ)でオキソリニック酸耐性菌を検出した(MIC>100ppm)。一般育苗での発生ははじめてである(H13研究成果)。この結果を受けて原種及び採種圃生産での防除体系を暫定的に変更した。
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研究対象 |
水稲
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専門 |
病害
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部門 |
水稲
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カテゴリ |
病害虫
育苗
水稲
耐性菌
病害虫防除
防除
もみ枯細菌病
薬剤
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