ロボット搾乳とパーラー搾乳が乳腺細胞に及ぼす影響と乳房炎発生との関係

課題名 ロボット搾乳とパーラー搾乳が乳腺細胞に及ぼす影響と乳房炎発生との関係
研究機関名 岩手県農業研究センター
研究分担 家畜飼養
研究期間 完H13~15
年度 2003
摘要 目的:高泌乳牛では、泌乳初期から乾乳期への移行に伴い乳腺組織に急激な機能変化を生じるが、乳房炎発生の大きな要因とされるミルカーが、この機能変化にどの様な影響を及ぼしているかを検討し、過搾乳防止を主体とした適正なミルカーの使用方法について普及・指導する。試験開始の昨年度はロボット搾乳(分房単位自動離脱方式)とパーラー搾乳(分房一括自動離脱方式)における離脱方法が乳腺組織にどの様な影響を及ぼしているかを明らかにした。当該年度は、過搾乳による乳腺細胞の損傷程度と乳房炎発生との関係を検討し、過搾乳を防止するためのミルカーの適期離脱時期を検討する。到達目標:(1)適正なミルカーの取り扱い(適切なミルカーの離脱時期等)により乳房炎の誘発要因である過搾乳を防止し、良質乳の生産と生産性の向上を図る。 (2)年次別予定成果成果:(1)ロボット搾乳牛の分房間の搾乳時間差(時間差=最後に離脱した分房の泌乳時間-最初に離脱した分房の泌乳時間)は初産牛では少ないが、2産以上では時間差が拡大する傾向を示した。さらにパーラー搾乳牛ではロボット搾乳牛以上の搾乳時間差が確認された。 (2)分房単位自動離脱方式のロボット搾乳牛と分房一括自動離脱方式のパーラー搾乳牛において前搾りと後搾りの乳汁中NAGase活性値を測定したところ、ロボット供試牛では搾乳後にNAGase活性値が上昇した分房の発生率が少ない傾向であり、NAGase活性値が上昇した分房におけるNAGase増加率もパーラー搾乳牛に比較して低く推移した。(3)NAGase活性値と搾乳回数、産次数、搾乳日数(分娩後日数)についてはいずれも正の相関は確認されなかった。逆に、ロボット搾乳牛においては搾乳回数と後搾り乳汁中のNAGase活性値平均値との間に負の相関が確認された。 (4)分房単位自動離脱方式は現時点ではロボット搾乳においてのみ可能な離脱方法であり、適切な設定により過搾乳を防止し、乳腺細胞への損傷を押さえることが示唆された。
研究対象 乳用牛
戦略 農業機械開発改良
専門 農業機械
部門
カテゴリ 機械開発 乳牛 ロボット

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