流通段階における品質保持技術の開発

課題名 流通段階における品質保持技術の開発
研究機関名 岩手県農業研究センター
研究分担 保鮮流通技術
研究期間 新H16~18
年度 2003
摘要 目的:(ア)背景 ホウレンソウの流通では、6月から夏季にかけて「とろけ」と称する流通中の腐敗が問題となっている。発生は年次によって差があるほか、生産者の水管理などの栽培方法や収穫後管理、微生物汚染状況などによる要因が考えられるが、個々の発生における要因は解明されておらず、販売上の傷害となっている。(イ)目的 「とろけ」の発生状況の解析と発生要因を解明することにより、被害の発生抑制技術を確立し、県産ホウレンソウの評価向上を図る。到達目標:(ア)ホウレンソウの流通中水浸状腐敗(とろけ)の発生要因が解明される。 (イ)流通中水浸状腐敗(とろけ)の抑制技術が開発される。予定成果(初年目):「とろけ」の発生状況が明らかになる。成果:ア 夏どりほうれんそう流通中の品質低下防止対策は、ビタミンC、全糖含量の高い夕方収穫とすることである。さらに、速やかな選別・調整、速やかな予冷(5℃以下)、好適な輸送温度の保持(5℃)が必要である(2002北海道立中央農業試験場・農産化学部・流通貯蔵科) イ みずみずしく葉に張りがあり、緑色の鮮やかなものが良い。概葉の葉柄が水浸状になったものや葉身に黄化がみられるものは、ビタミンC等の内容成分を消耗し尽くした葉なので、その後急速に腐敗が進行する(野菜の鮮度保持マニュアル流通システム研究センター)。 ウ 秋冬ニラのとろけ症の病原細菌をPseudomonasmarginalis(Brown1918)Stevens1925と同定した。P.marginalisによるニラの病害は本邦未報告であるため、病害をニラ腐敗病と命名した。収穫・調整後から販売時まで、ニラを低温に保つことで、とろけ症の発生が抑えられるものと思われた。しかし、比較的低温でも一旦発生し始めると急激に増加するため、温度対策以外の対応も重要。とろけ症の発生は「角切り」鮮度パックに比較して「メッシュ」鮮度パックで極めて少なかった。新聞紙は結露を防ぎ、とろけ症の発生を抑える目的で鮮度パック内に入れられていたが、抑制効果は認められなかった。縦詰めは、横詰めに比べてとろけ症が発生しやすい。また、振動を加えると、さらに発生が増加する。(福島農試2000)
研究対象 ホウレンソウ
専門 食品加工流通
部門 野菜
カテゴリ 加工 にら 品質保持 ほうれんそう 水管理 輸送

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