家畜DNAマーカーを指標とした牛の選抜育種手法の開発  黒毛和種牛肉における呈味成分の連鎖解析

課題名 家畜DNAマーカーを指標とした牛の選抜育種手法の開発  黒毛和種牛肉における呈味成分の連鎖解析
研究機関名 山形県農業研究研修センター畜産研究部
研究分担 先進技術開発科
研究期間 継H9~16
年度 2003
摘要 目的:近年、家畜の経済形質や食味成分に関連するDNAマーカーの研究とそれを指標とした育種手法の開発が進められている。DNAマーカーを用いて経済形質や食味成分に影響を与える遺伝子を探索するには、家系のデータ、経済形質および食味成分の数値的データに加えて、DNAマーカー型の連鎖解析データが必要である。そこで、今回は遺伝情報を利用した食味の良い牛肉生産に資するために和牛肉中の遊離アミノ酸比率と連鎖する染色体領域を推定する。方法: 供試材料:県内で肥育された共通の種雄牛Aを父に持つ父方半兄弟の1家系149頭第6~7肋間の僧帽筋をとちく後48時間で行い分析まで凍結保存した。 筋肉内アミノ酸比率の測定:筋肉100mgにPBS(pH7.2)1.5mlを加え、テフロンホモジナイザーでホモジナイズし、さらにPBS1.5mlで器具を洗浄し、ホモジュネートと合わせ、3000rpm10分間遠心した。上清を0.20μmのメンブランフィルターで濾過し、その1mlに0.5N水酸化ナトリウム70μlを加えた。アミノ酸分析は日立L-7000シリーズ高速液体クロマトグラフ装置を用い、オルトアルデヒド法で17種類のアミノ酸濃度を測定した後、それぞれの百分比を求めた。 DNA抽出:QIAGEN抽出キットを用いた。 DNAマーカー型(型判定):社団法人畜産技術協会付属動物遺伝研究所(遺伝研)から提供を受けたウシマイクロサテライトマーカー249種類を用いて性染色体を除く29本の染色体について実施した。 連鎖解析:遺伝研から提供を受けたglisardo38用いて実施した。結果の概要:(1)今年度は新たに開発された連鎖解析ソフトを用いて、DNAマーカー型249種類と149頭のアミノ酸データを連鎖解析したところ、有意水準1%超えたものは合計10か所みられた(例:Aspに影響を与えるだろうと考えられる遺伝子領域が1%の危険率でウシ29染色体中に1か所あった)。また有意水準が限りなく0に近かったものがGluとIleuでそれぞれ1か所みられた(表)。(2)GluとIleuで得られた2か所の染色体領域について、染色体レベルでの連鎖の強度(LOD score:染色体とそのアミノ酸の関係の強さ)をみたところ、両者ともに90~120cM付近で特にこれらのアミノ酸に影響を与えると考えられる遺伝子があることが示唆された。今後の問題点と次年度以降の計画:今回の結果で得られたアミノ酸2種に関わると示唆された染色体領域から、呈味成分に影響を与える遺伝子を特定するため、遺伝研および山形大学理学部と協力して進める。次年度以降は遺伝子の特定作業のためのサンプル収集および連鎖解析を継続して実施する。結果の発表、活用など:東北農業研究第56号掲載予定
研究対象 肉用牛
戦略 先端
専門 育種
部門 牛
カテゴリ 育種 DNAマーカー 肉牛 良食味

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