軟弱野菜による企業的経営体育成支援技術の確立

課題名 軟弱野菜による企業的経営体育成支援技術の確立
研究機関名 広島県農業技術センター
研究分担 野菜・環境資源・環境制御
研究期間 継H13~16
年度 2003
摘要 1秋冬季の安定生産技術の確立 1) 低温期における生育促進技術 (1)不織布べた掛けと溝底播種が生育に及ぼす影響ホウレンソウ,コマツナおよびシュンギクを9月24日から10月24日まで,約10日間隔で露地畑に播種し,不織布べた掛け,溝底播種とべた掛けの併用処理を行い,生育について無処理と比較した。その結果,溝底播種とべた掛けの併用により生育促進効果が認められたが溝底播種では収穫物の株元が泥で汚れやすいことから,べた掛け単独処理が実用的な生育促進方法であると考えられた。 (2)短日期の日長制御がホウレンソウの生育に及ぼす影響ホウレンソウ「アトランタ」を11月4日に播種し,白熱電球による未明電照(14時間日長),暗期中断(23:30~0:30),蛍光灯による暗期中断が生育に及ぼす影響を調査した。その結果,白熱灯による未明電照が実用的な生育促進技術であると考えられた。2夏秋季の高品質化技術の開発 1) 環境調節による品質向上技術の開発 (1)施肥窒素が収穫物の硝酸含量に及ぼす影響窒素の吸収時期および窒素中断時期が,ホウレンソウ収穫物の硝酸含量に及ぼす影響を調査した。その結果,収穫6日前から収穫までの間に施用した窒素が,収穫物の硝酸含量を高める原因であることが明らかになった。 (2)低硝酸化剤の葉面散布処理及び収穫後の電照が硝酸含量に及ぼす影響2種類の硝酸低減化剤は硝酸含量に及ぼす影響は認められなかった。(3)熱線遮断フィルムの設置方法が生育に及ぼす影響熱線遮断フィルム被覆区の株重,草丈および葉長は,無被覆に比べ大きかったが,硝酸含量の低下は認められなかった。3夏秋ホウレンソウ年4回3作不耕起栽培における土壌管理技術の確立 1) 有機質肥料の施用技術の確立肥料の種類と施用法がホウレンソウの収量と土壌の化学性に及ぼす影響を検討した。初作目前と3作目前に油粕窒素成分20kg/10a)を施用するか,初作目前に被覆尿素(180日型,窒素成分40kg/10a)を施用すると多収となる。 2) 牛糞堆肥施用による土壌改良効果灰色低地土と黒ボク土を用いて,毎作耕起の有無および牛糞堆肥施用量の違いがホウレンソウの収量・品質に及ぼす影響を検討した。牛糞堆肥4,12t/10aを毎年連用,又は36t/10aを初年目に一括施用することにより,慣行区と同程度の収量が得られる。4 開発技術の経済的合理性の検討 1) ホウレンソウの外観形質に対する消費者ニーズの検証4種類の比較評価を会場テスト法により実施した。その結果,(i)消費者は,葉色が濃くて栄養価が高そうという理由で,県内での主要品種である「アクティブ」より,新品種「アクティオン」を高く評価すること,(ii)L規格とM規格の評価に差はないことが明らかとなった。 2) ホウレンソウの外観形質に対する消費者ニーズの類型化「ホウレンソウの外観形質に対する消費者ニーズの検証」の調査データをクラスター分析によって類型化した。その結果,草丈が長くて茎が太いL規格を好む消費者が41%,葉色が濃い品種を好む消費者が16%,草丈が短いM規格を好む消費者が43%存在する。また,30代以下の消費者はL規格よりもM規格を好む傾向であった。
研究対象 ホウレンソウ
戦略 園芸・環境
専門 栽培生理・土壌肥料・虫害・経営
部門 野菜
カテゴリ 土づくり 肥料 経営管理 こまつな しゅんぎく 新品種 施肥 施用技術 土壌改良 土壌管理技術 播種 品種 不耕起栽培 ほうれんそう

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