企業的野菜専作農家育成のためのイチゴ育苗の省力化

課題名 企業的野菜専作農家育成のためのイチゴ育苗の省力化
研究機関名 広島県農業技術センター
研究分担 野菜・環境制御
研究期間 継H14~17
年度 2003
摘要 1 株据置栽培技術の確立 1) 据置株の腋芽数制限が生育,収量に及ぼす影響据置株の芽数を1芽,2芽および無制限で管理して生育,収量を比較した。花芽分化時期および収穫開始時期の花芽生育については管理による差はみられなかった。果実生産性では,2芽区で収量が高まり,1果重の低下も見られなかった。 2) 窒素中断時期の違いによる花芽分化促進の検討 据置株の窒素中断開始時期を5月3日,6月7日,7月5日の3段階に設定し,花芽分化時期および収量性を検討した。花芽分化時期については5月3日の窒素中断で20日以上,6月7日の窒素中断で7日程度の前進化が図れた。2作目の4月末までの収量は,窒素中断開始時期が早いほど増加した。 3) 窒素中断期間の株管理法の検討 窒素中断開始時期から花芽分化時期までの株管理については,ランナー放任区,ランナー除去区およびランナー除去+断根区で比較した。ランナー放任区は,他の株管理より花芽分化時期が早まる傾向が見られたが,生育が悪く初期収量は減少した。断根処理では,収量が増加する傾向が見られたが,処理に多くの労力を要した。 4) 据置株の株更新法の確立 据置株を維持することを目的とした腋芽更新について,その更新時期(6月10日処理,7月24日処理)および更新腋芽数(1芽整理,2芽整理)を5月9日および6月2日の中断開始時期別に検討した。花芽分化においては腋芽更新の時期および芽数に関係なく,窒素中断時期に影響されることが示された。なお,6月2日窒素中断処理においても,寒冷紗被覆を行うことで9月4日に花芽分化させることができた。各処理における収量性については,調査中である。 5) 据置栽培における病害虫発生調査 イチゴ据置栽培2年目,3年目における収穫果実のうどんこ病の発病は,10月下旬から11月上旬の収穫初期にみられたものの,収穫期前の10月中旬から一週間間隔で11回,硫黄粒剤をくん煙したことにより,その後の発生はほぼ抑制できた。 株据置栽培では定植当年以外の圃場では主要害虫のハダニ類の急激な密度上昇は見られなかった。その要因として,前年度から定着しているチリカブリダニがハダニ類の密度抑制に有効に働いていることが示唆された。2 株据置栽培技術の経営評価 1) 株据置栽培を導入した経営モデルの策定 株据置栽培を導入した経営モデルを策定するため,窒素中断期間に要する労働時間を調査した。株据置栽培では窒素中断期間の作業に227時間/10aを要し,慣行栽培の同期間の作業(696時間/10a)の33%であった。
研究対象 イチゴ
戦略 園芸
専門 栽培生理
部門 野菜
カテゴリ 育苗 いちご うどんこ病 害虫 経営管理 経営モデル 栽培技術 省力化

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