課題名 |
環境にやさしいネギの水耕栽培技術の開発 |
研究機関名 |
広島県農業技術センター
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研究分担 |
環境資源・野菜・環境制御
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研究期間 |
継H15~18 |
年度 |
2003 |
摘要 |
1 排液の再利用技術の確立 1) 湛液量削減とネギの生育,収量との関係解明 夏期(7~10月)においてネギのベッドの湛液深は10cm,7.5cmに比べて5cmの個体重,葉身長が最も大きかった。また,濃度については園試処方1/2単位に比べて3/4単位の個体重,葉身長が大きかった。 養液を交換せずに2作栽培した場合,養液のEC,NO3-NおよびCaの濃度は,2作目収穫時まではほとんど変化せず,NH4-Nは1作目収穫時には養液にほとんど残っていなかった。植物体の無機成分含量は,Mnが1作目に比べ,2作目は少なかった。養液の各種成分の利用率は,1,2作の累計でも32%以下であった。2 生産残さの有効利用技術の確立 1)天然素材(紙)を用いた培地の実用化 ウレタン培地の代替品として,完全生分解性の紙培地について,培地特性を明らかにし,苗と収穫物の生育を調査した。紙培地苗の生育は,栽培時期により,地上部の生育が異なるものの,貫通根からみて十分に利用可能と考えられた。また,10月播種で,ウレタン培地と同等の収穫物が得られた。3 ネギアザミウマの生物的・物理的防除技術の確立 1)発生生態に関する調査2003年の調査で,ネギアザミウマによる被害の発生ピークは夏季であった。施設内部におけるネギへの被害は,移動分散の影響が大きく,外部からの侵入がない冬季でも発生した。また,収穫時の調査では,ネギアザミウマの分散はパネル上およびパネル洗浄機の近傍で多いことが影響し,ネギへの被害はパネル洗浄機近傍で有意に多く発生した。ネギアザミウマによるネギの摂食量は,幼虫より成虫で多く,温度が高いほど多くなった。 2)有効なトラップの開発栽培ベット上における高さ別のネギアザミウマの捕殺数は,植物体に近いほど多いことが明らかになった。 3) 天敵を利用した防除技術の開発アザミウマ類の天敵であるヒメハナカメムシ類の増殖に適したバンカープランツは,ジニア,バーベナであった。 4) 物理的防除資材を利用した防除効果試験市販の大量誘殺資材の中では,「虫とれた?(青色)」の捕殺効率が最も高かった。
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研究対象 |
ネギ
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戦略 |
園芸
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専門 |
栽培生理・土壌肥料・虫害
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部門 |
野菜
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カテゴリ |
肥料
カメムシ
水耕栽培
土壌管理技術
ねぎ
バーベナ
播種
防除
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