夏どりほうれんそうの溝底播種技術

タイトル 夏どりほうれんそうの溝底播種技術
担当機関 上川農試
研究期間 2002~2003
研究担当者 黒島 学 
発行年度 2003
要約 幅 10 cm、深さ 4~5 cm程度の溝の底に播種する溝底播種技術の地温抑制効果は、日照時間 が多くなるほど大きくなり、過日照となる作期には慣行播種よりも発芽低下を抑えられ、規格内株率が 高く多収となる。
キーワード 夏どりほうれんそう、溝底播種、地温抑制効果、ホウレンソウ
背景・ねらい 夏どりほうれんそうの主産地である北海道においても夏期の高温多照条件では発芽不良と、生育遅
延等により安定生産が困難となる。そこで、地温の上昇と土壌水分の減少を抑制する溝底播種技術を、 ほうれんそうの夏どり栽培において検討する。
成果の内容・特徴 1) 溝底播種は、幅10cm、深さ4~5cm程度の溝の底に播種する栽培方法であり、播種機の鎮圧輪を 市販されている専用の鎮圧輪に交換することで可能となる(写真1)。
2)播種土壌が非常に乾いた状態では、壁が崩れ覆土が厚くなり、湿潤すぎる状態では、覆土が堅く締 まりすぎる。よって、播種時の土壌水分は、形成された溝が崩れない程度で十分である。
3)溝底播種による地温上昇抑制効果は、日照時間と有意な相関関係が認められ、その効果は深さ 5 cmにおいても認められる(図1)。
4)溝底播種の土壌水分は、土壌表面では慣行播種と同様に乾燥するように観察されるが、深さ 3 cmよ り浅い部分では、慣行播種よりやや湿潤に経過し、深さ 5 cmよりも深い部分では、慣行播種と変わらな い(図2)。
5) 慣行播種で発芽が遅れ、発芽数も少なく、規格内株率が低下する高温多照条件下において、溝 底播種では発芽の遅れ、発芽数の低下が抑えられ、規格内株率も高く多収となり、ほうれんそうの夏 どり栽培の安定生産が認められる(表1)。
成果の活用面・留意点 1.発芽不良、生育停滞により生産が不安定となる、高温多照条件下での栽培に活用する。
2.溝底播種のかん水管理は、浅い部分の土壌水分が慣行播種よりも湿潤となるため、土壌水分の状態を確認して行う。
3.試験は、市販されている鎮圧輪を使用し、雨よけハウスにおいて 6 月中旬~8 月上旬播きで行っ た。
カテゴリ 乾燥 播種 発芽不良 ほうれんそう 水管理

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