タイトル | 好アルカリ微生物を利用した中華麺品質の改良 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
桑原達雄 高田兼則 斎藤勝一 山内宏昭 小田有二 西尾善太 |
発行年度 | 2003 |
要約 | チーズスターターなどに利用されるブレビバクテリウム(Brevibacterium)属細菌を中 |
キーワード | 中華麺、ブレビバクテリウム、色調改善、防腐、防カビ |
背景・ねらい | 中華麺は、黄色味の調整や保存のため様々な着色料や保存料が使われている。これら添加物を用 いることでアルコール臭等が残り食味や色調の悪化が時として生じる。中華麺の風味、食感を損な わず従来の添加物に代わる品質改良法の提供を目的に、微生物添加による技術開発を行った。 |
成果の内容・特徴 | 1.表1の培地を用い 25°Cで培養した湿菌体または市販の凍結乾燥粉末菌体を、表2の配合で中 華麺に添加し麺帯作成を行う。麺帯の状態でポリ袋中 25°Cまたは 10°Cで恒温熟成を行い、適 宜製麺を行う。 2.恒温熟成後、BL1、BL2、B8添加で黄色味が向上し、BCについては他に比べやや白味を帯びる が、全菌株とも褐変防止の効果がある。ゆで後の官能評価も全菌株とも未添加のコントロール より良好である(表3)。 3.BL1、BL2では10°C、BCでは25°C、B8では両温度の恒温熟成で、麺帯中の雑菌の抑制と麺帯表 面のカビの発生が抑制される(図1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1.BC、BL1、BL2 は、クリスチャンハンセン社よりチーズスターターとして市販されている。B8 株は当所および(独)産業技術総合研究所特許生物寄託センター(寄託番号 FERM P-18692) で保有しており、許諾手続きを経て分譲が可能である。 2.恒温熟成温度および期待する色調に応じた菌株選択を行う。 3.中華麺用の強力粉の他、中力粉など小麦粉の種類を問わず効果の適用が可能である。 |
カテゴリ | 乾燥 くり 小麦 良食味 |