6月植「祭り晴」の生育・収量に及ぼす緩効性肥料の効果

タイトル 6月植「祭り晴」の生育・収量に及ぼす緩効性肥料の効果
担当機関 京都府農業総合研究所
研究期間 1996~1996
研究担当者 古谷規行
大橋善之
発行年度 1996
要約 「祭り晴」は6月植の晩植では穂数及び一穂籾数の減少により㎡当たりの籾数確保ができず、収量が低下する傾向が認められる。しかし、緩効性肥料を基肥一括施用することにより、慣行施肥と比べ一穂籾数や㎡当たりの籾数が優り、収量が確保できる。
背景・ねらい  中生品種の「祭り晴」を奨励品種に採用し、府の中南部を中心に普及を図っている。南丹地域以南では6月植の晩植があり、この場合収量が低下する傾向が認められる。
 そこで、「祭り晴」の晩植の安定栽培法を確立する必要があり、収量低下を防ぐため、緩効性肥料の基肥一括施用や栽植密度の検討を行った。
成果の内容・特徴
  1. 「祭り晴」は「日本晴」に比べ分げつの増加が緩慢で、最高分げつ数もやや少ない傾向がある(図1)。
  2. 分げつの構成は一次分げつ中心で、有効茎歩合はやや高くなる(表1)。
  3. 緩効性肥料LP444E80(140日夕イプ)の基肥一括施用により㎡当たりの籾数が確保され、収量は5月植の「祭り晴」並となる。しかし、一方で登熱歩合の低下と小粒化を招く(表2)。
  4. 晩植における穂数不足を補う目的の密植は、標準植に比べ㎡当たり穂数、登熟歩合、千粒重は若干優るものの、一穂籾数がやや少なく㎡当たりの籾数が下回り、密植による増収効果は認められない(表2、図2)。
  5. 以上のことから、6月田植地域での「祭り晴」栽培に対し、緩効性肥料の基肥一括施用により5月植並の収量確保が可能となる。
成果の活用面・留意点
  1. 「祭り晴」の6月田植地帯に適応できる。
  2. 緩効性肥料の施用量は窒素成分で8kg/10aを標準とし、地域の土壌条件により増減する。

図表1 210155-1.jpg
図表2 210155-2.jpg
図表3 210155-3.jpg
図表4 210155-4.jpg
カテゴリ 肥料 施肥 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる
S