鉢物用ミニチュアバラのアーチング仕立てを利用した切り花栽培

タイトル 鉢物用ミニチュアバラのアーチング仕立てを利用した切り花栽培
担当機関 兵庫県立中央農業技術センター
研究期間 1994~1996
研究担当者 三木直樹
小山佳彦
池田幸弘
和田 修
発行年度 1996
要約 鉢物用ミニチュアバラ‘リトルナゲット’をロックウールマット1㎡当たり22株の栽植密度で、アーチング仕立てを用いて栽培し、同化専用枝の摘らいを発らい時に行うことにより45cm以上の上物切り花が効率よく生産できる。
背景・ねらい  大輪バラを養液栽培・アーチング仕立てで栽培すると、長い切り花が得られる反面、収量が減少する。消費の多様化に伴い、鉢物用ミニチュアバラの切り花としての需要は伸びてきているが、長さが不足するために消費用途が限られており、より一層の消費拡大のためには、切り花を長くする技術確立が望まれる。そこで、ミニチュアバラ‘リトルナゲット’を養液栽培・アーチング仕立てにより切り花長を長くして、新たな需要を喚起する。
成果の内容・特徴
  1. 大輪品種‘ソニア’をロックウールマット1㎡当たり44株植えの栽植密度でアーチング仕立てを用いて栽培すると、切り花長は72cm、1㎡当たりの切り花本数は175本になる。ミニチュアバラ‘リトルナゲット’を同様の栽植密度で栽培すると、切り花長は41cm、切り花本数は533本になる(表1)。
  2. ‘リトルナゲット’の栽植密度をマット1㎡当たり22株植えで栽培すると、切り花は長くなるが、切り花本数が減少し、67株では切り花は短くなり、切り花本数が増加する(表1)。22株植えでは上物の目安となる45cm以上の切り花本数は67株植えに比べてわずかに少なくなるが、上物率は約53%と高くなる(図1)。種苗導入費や芽かき、収穫・選別等の労力を考慮すると、栽植密度は22株植えが効率的である。
  3. 栽培期間中の同化専用枝の摘らいは、発らい時に行うと切り花本数が増加し、切り花も長くなるので、上物数は増加し、上物率も高くなる(表2、図2)。
成果の活用面・留意点
  1. さし木苗を幅30×厚さ10cmのロックウールマット1㎡当たり22株を2条に定植し、その後株元から発生するシュート2本を同化専用枝として通路側に折り曲げ、この枝に着くつぼみが発らいした時点で摘除する。
  2. 摘らいは同化専用枝の側芽からも発らいするので、絶えず行う必要がある。
図表1 210268-1.jpg
図表2 210268-2.jpg
図表3 210268-3.jpg
図表4 210268-4.jpg
カテゴリ 栽培技術 消費拡大 ばら 品種 養液栽培

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