カキ‘刀根早生’の収穫時期と果実の日持ち性

タイトル カキ‘刀根早生’の収穫時期と果実の日持ち性
担当機関 和歌山県果樹園芸試験場,紀北分場
研究期間 1996~1998
研究担当者 山本貴司
藤本欣司
伏原淳良
発行年度 1996
要約 ‘刀根早生’の普通加温栽培では露地栽培に比べ満開から収穫までの日数を20日程度長くすることにより軟化の発生が減少し、日持ち性が向上する。
背景・ねらい  施設栽培‘刀根早生’では、作型、収穫時期によって収穫・CTSD脱渋処理後2~3日で果実が軟化し、商品性のなくなることが問題となっている。このため、早期加温及び普通加温栽培と露地栽培について、満開から収穫までの日数と収穫・脱渋処理後の果実の軟化発生との関係を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 早期加温栽培では、収穫果実に CO2 によるCTSD(25℃、16時間)脱渋処理を行うと、満開後 116日から 139日までに収穫した果実では処理後9日目まで軟化の発生は全くみられないが、150日の収穫では3日目から軟化し、7日目には 100%の発生となる(表1)。
  2. 普通加温栽培では、同様の脱渋処理を行うと、満開後 119日までに収穫した果実では2~3日目から高い率で軟化が発生するが、140日から 150日までの収穫では軟化の発生が著しく少なくなる。しかし、172日の収穫では再び軟化が多くなる(表2)。
  3. 露地栽培では、同様の脱渋処理を行うと、満開後 111日までに収穫した果実は2~3日目から軟化が発生するが、120日から 139日までの収穫ではほとんど発生しない。しかし、150日の収穫では再び軟化の発生が多くなる(表3)。
成果の活用面・留意点  普通加温栽培は、早期加温栽培、露地栽培に比べ満開から軟化の発生が減少するまでの日数が多くなるので早採りしないように注意する。また、軟化の発生が多い時期の収穫・脱渋方法については、防止効果が確認されている固形アルコ-ル利用による樹上脱渋法を実施する。
図表1 210290-1.jpg
図表2 210290-2.jpg
図表3 210290-3.jpg
カテゴリ かき 施設栽培

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