直播き栽培での薬剤種子コーティングによるイネ紋枯病の防除

タイトル 直播き栽培での薬剤種子コーティングによるイネ紋枯病の防除
担当機関 山口県農業試験場
研究期間 1997~1999
研究担当者 井上 興
河村俊和
角田佳則
鍛治原寛
発行年度 1997
要約 水稲の湛水土中直播きにおいて、イネ紋枯病のチフルザミド剤を過酸化カルシウムと共に、種子にコーティングした種子を播種することによって、本田でのイネ紋枯病の防除ができることを明らかにした。
背景・ねらい  本県の瀬戸内平坦部では担い手の減少、高齢化が進み、生産構造が変化しつつある。こうした中で大区画化圃場が整備され、経営規模の拡大が模索されている。一方、規模拡大をはかるためには病害虫防除にも革新的な省力技術が求められている。そこで、西南暖地の水稲の重要病害であるイネ紋枯病を対象として省力的で効果の高い防除技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. イネ紋枯病防除薬剤であるチフルザミド水和剤またはチフルザミドフロアブルを、催芽籾に過酸化カルシウムとともに種子コーティングすることによって、本田での紋枯病の防除が可能である。
  2. 種子コーティングの手順は、催芽処理したイネ種子に乾燥籾重量と等量の過酸化カルシウムを湿粉衣し、その上に上記いずれかの薬剤をコーティングする。さらに乾燥籾重量と等量の過酸化カルシウムを湿粉衣する。なお、コーティングする際には霧吹き等で水を少量加える。
  3. 水和剤を用いる場合には、あらかじめ過酸化カルシウムと均一に混和しておき、催芽処理したイネ種子に、同時に処理することも可能である。
  4. 本法によれば、現行の薬剤の本田散布による防除と同等の効果が得られる。
  5. 本法は現行の防除法と比較して非常に省力的であり、従来の防除法のように圃場外へのドリフトがなく、散布時の薬剤吸入等もなく、環境負荷の少ない防除技術である.

成果の活用面・留意点
  1. 本法による防除にはチフルザミド水和剤またはチフルザミドフロアブルの農薬登録が必要である。
  2. 本方法によるイネ紋枯病の防除法については、現在特許申請中である。
  3. 本方法は湛水土中直播きで使用できる。
図1、図2、図3、表1 
図表1 210445-1.gif
図表2 210445-2.gif
図表3 210445-3.gif
図表4 210445-4.gif
カテゴリ 病害虫 乾燥 規模拡大 経営管理 水稲 農薬 播種 病害虫防除 防除 薬剤

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