生芋および荒粉を用いたコンニャクの製造

タイトル 生芋および荒粉を用いたコンニャクの製造
担当機関 兵庫県立北部農業技術センター
研究期間 1997~1997
研究担当者 井上喜正
松原甲
田畑広之進
発行年度 1997
要約 生芋コンニャクの製造には生芋重量に対して加水量3倍、炭酸ナトリウム0.5%添加が適当である。荒粉コンニャクの製造には荒粉重量に対して加水量16倍、炭酸ナトリウム12%添加が適当である。
背景・ねらい  生芋コンニャクを木灰のあく汁で固める製法は経験によるところが多く、製品の品質が一定しない要因となっている。また、荒粉(芋を短冊状に薄切りにして乾燥させたもの)を用いれば生芋コンニャクに近い製品の周年加工が可能となる。そこで、生芋および荒粉を原料としたコンニャク製造における加水量、凝固剤の種類、添加量を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 生芋を原料としたこんにゃく製造(表1)
    ①加水量が少ないと製品のpHは高く、色調は濃く、硬くなる。加水量3倍(対生芋重量比)の色、硬さ、弾力性、味の官能評価は高い。
    ②凝固剤は炭酸ナトリウムが適し、製品のpHは高く、色調は濃く、硬い。色、硬さ、弾力性の官能評価が高い。炭酸ナトリウムの配合が少ないかんすいほど製品の色調は淡く、軟らかく、官能評価が低い。消石灰(水酸化カルシウム)は0.5%添加では凝固しない。
    ③凝固剤(炭酸ナトリウム)の添加量を多くすると製品のpHが上がり、色調が暗く赤くなり、硬くなる。添加量0.5%(対生芋重量比)の評価が高く、2.5%の製品は、色調の暗色化により色の評価が低下する。
  2. 荒粉を原料としたコンニャク製造(表2)
    ①加水量を少なくすると製品の色調は濃く、硬く、色の官能評価は低下するが、硬さ、弾力性、味の評価は高くなる。加水量は16倍が適当である。
    ②凝固剤(炭酸ナトリウム)の添加量を多くすると製品のpHが上がり、色調が濃く赤くなり、軟らかくなる。添加量12%が総合的には適当である。

成果の活用面・留意点  産地や栽培条件による原料品質の違いで若干の調整は必要であるが、コンニャク製造の目安は、生芋コンニャク製造では加水量3倍、炭酸ナトリウム0.5%添加(いずれも対生芋重比)荒粉コンニャク製造では加水量16倍、炭酸ナトリウム12%添加(いずれも対荒粉重比)である。食感のよい均質な製品とするため、ミキサー等による磨砕を丁寧に行う。
図表1 210463-1.gif
図表2 210463-2.gif
カテゴリ 加工 乾燥 こんにゃく 栽培条件

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