タイトル |
温暖地中山間地域におけるメロン2期作の栽培法 |
担当機関 |
島根県農業試験場 |
研究期間 |
1997~1998 |
研究担当者 |
蒲生勝美
北川 優
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発行年度 |
1997 |
要約 |
温暖地中山間地域のパイプハウスを利用した周年栽培体系の基幹作物としてメロンを選定し、3月下旬、7月下旬は種の2期作の栽培法を確立した。セル成型苗とLPG燃焼による炭酸ガス発生装置の導入により、栽培の省力化と生産の安定化が図れる。
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背景・ねらい |
温暖地中山間地域においても、高収益をあげるには施設周年利用による施設型農業の展開が必要である。そこで、当地域における施設周年活用体系を確立するため、基幹作物として収益性の高いメロンの作型と高品質、生産安定化栽培技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 島根県中山間地域におけるメロン栽培でセル成型苗とLPG燃焼による炭酸ガス発生装置の導入によって、省力で安定した2期作生産が可能である。
- メロンの播種期は果実肥大・品質及び前後作の関係から半促成栽培では3月下旬、抑制栽培では7月25日頃が適当であり、それぞれの収穫期は7月下旬、10月下旬である(表1、表2、図1)。
- 品種は両作型ともに収穫までの日数が短く、果実肥大・品質ともに優れる‘おくに’及び‘アムス’が適している(表1、2)。
- LPG燃焼による炭酸ガス発生装置(CO2 コントローラー、4段サーモ、タイマー)は、日の出からハウス開放時までは炭酸ガス施用・温度を、また夜間は最低気温確保のため温度を優先して自動管理する。この結果、半促成栽培では初期生育の安定、抑制栽培では果実肥大と栽培期間の短縮に有効である(図2、表1、2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 省エネ・作柄安定の観点から、パイプハウスは最低気温維持の期間は内張りをする。
- 連作障害回避のために、有機物施用等による土作りと適正な施肥量に心がける。
- 苗は50穴または72穴セル成型苗を利用することで、資材の節減と栽培の省力化が図れる。
- 高濃度の炭酸ガスは人命に関わる危険性があるので、機器の日常の点検管理を心がける。また、コントローラーの濃度表示盤を出入り口に設け、濃度を確認後に入室する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
栽培技術
栽培体系
自動管理
省エネ・低コスト化
省力化
施肥
中山間地域
播種
品種
メロン
連作障害
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