スターチス・シヌアータでのセル苗低温処理による促成栽培方法

タイトル スターチス・シヌアータでのセル苗低温処理による促成栽培方法
担当機関 和歌山県暖地園芸センター
研究期間 1996~1997
研究担当者 上山茂文
中井伸人
嶋本久二
発行年度 1997
要約 スターチス・シヌアータの促成栽培のための育苗において、種子の低温処理後のクーラー育苗途中で、本葉3~4枚程度のセル成型苗を、30日間、2℃、16時間照明下で低温処理することにより、定植後の抽だい開花を促進することができる。
背景・ねらい  種子系スターチス・シヌアータにおける暖地での促成栽培のための育苗は、種子の春化処理(以下「種子低温処理」)を行った後にクーラー室で涼温育苗を行う方法が一般化している。しかし、品種またはクーラー室温度等の違いにより抽だいの不揃いや開花時期の年次変化が問題となる。その改善方法として、セル成型苗利用による育苗途中での植物体春化処理(以下「苗低温処理」)の併用(以下「種子+苗低温処理」)を行う方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 処理方法は、表1に示すとおり、は種後20℃で24時間催芽を行い、2℃暗黒で30日間の「種子低温処理」を行う。その後20日間クーラー育苗(max25℃、min15℃)を行い、セルトレーの状態で2℃、16時間照明(蛍光灯で300~800 lux)下で30日間の「苗低温処理」を行う。
  2. セル成型苗での低温処理後の葉数増加は、ほとんど認められず生存株率も100%である(表2)。
  3. 抽だい開始日及び収穫開始日は、「種子+苗低温処理」で早くなる(表3)。
  4. 切り花品質についても出荷に十分なものである(表4)。

成果の活用面・留意点
  1. スターチス・シヌアータでの促成栽培のための育苗で「種子低温処理」に、セル成型苗での「苗低温処理」を併用することは、開花促進に有効である。
  2. セル成型苗の低温処理中のかん水は、吸水マットによる底面吸水で省力化できる。

図表1 210526-1.gif
図表2 210526-2.gif
図表3 210526-3.gif
図表4 210526-4.gif
カテゴリ 育苗 栽培技術 出荷調整 省力化 スターチス 品種

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