太くて重い挿し穂によるスプレーカーネーションの増収

タイトル 太くて重い挿し穂によるスプレーカーネーションの増収
担当機関 広島県立農業技術センター
研究期間 1996~1999
研究担当者 梶原真二
勝谷範敏
発行年度 1997
要約 スプレーカーネーションの挿し芽を行う時に、挿し穂の重さが2.6gと大きい場合には、1.9gや1.3gの軽くて小さい穂に比べて1番花の開花が早くなるとともに、2番花の採花率が向上するので総採花本数が増加する。
背景・ねらい  カーネーションの生産者が挿し芽を行う場合、採穂した挿し穂の重さ(大きさ)は均一ではない。よって、挿し穂の重さによって株の生産性が異なると思われる。そこで、スプレーカーネーションの‘グエンシーイエロー’を用いて、7月に定植し、1回摘心とした栽培での挿し穂の重さが開花および切り花品質に及ぼす影響を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 重い挿し穂は、軽い挿し穂に比べて最大葉の葉身長が長く葉幅が広い。また、基部の茎径が太い。しかし、草丈および葉数には差がない(表1)。
  2. 1番花の開花日は、重い苗が中苗より12日、さらに軽い苗より21日早い。なお、採花率はいずれも100%で挿し穂の重さによる差はない(表2上段)。
  3. 1番花の切り花長は、重い苗が中苗および軽い苗より約3cm短く、切り花重は同様に5~8g軽い。また節数は、重い苗が中苗および軽い苗より1節少ない。しかし、小花数および下垂度には差がない。
  4. 2番花の開花日は、重い苗が中苗より9日、同様に軽い苗より3日早い。一方、採花率は挿し穂が重いほど高くなり、重い苗が54%、中苗が35%、そして軽い苗が28%である(表2下段)。
  5. 2番花の切り花長および切り花重は、挿し穂の重さによる差はない。また、小花数、下垂度および節数にも差はない。

成果の活用面・留意点
  1. 生産者が重いスプレーカーネーションの穂を選別し、挿し芽すれば、増収が見込まれる。

図表1 210538-1.gif
図表2 210538-2.gif
カテゴリ カーネーション 栽培技術

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