カキ「西条」の中晩生優良系統Gの特性

タイトル カキ「西条」の中晩生優良系統Gの特性
担当機関 鳥取県園芸試験場河原試験地
研究期間 1993~1998
研究担当者 須崎俊一
発行年度 1998
要約 カキ「西条」の中晩生優良系統Gは、収穫時期が11月上中旬(11月4日~11月15日)で、大果、高糖度である。果形は、早生系西条と類似しており中程度の側溝を有する。
背景・ねらい  鳥取県における西条カキの栽培面積は約200haで、市場出荷量は日本一である。その内早生系西条が約80%を占めており、昭和63年に早生優良系統NO.2、NO.7を選抜している。早生系西条の収穫時期は10月上旬から11月上旬であり、11月上中旬に収穫できる優良系統の選抜が求められている。
 そこで、11月上中旬の熟期で、早生系西条と果形が類似し、大果で高糖度の視点から優良系統を選抜する。
成果の内容・特徴
  1. 県内の農家ほ場から選抜した中晩生西条を、昭和62年4月試験地内の富有に7系統を高接ぎをした(主枝単位に高接ぎ、1区2主枝)。
  2. 着果が安定し、系統の本来の特性を示したと思われる平成6年から9年の4年間の調査結果から優良系統を決定した。
  3. 中晩生優良系統Gは、他の選抜対象系統及び早生系統と展葉、開花期は変わらない(表1)。
  4. G系統の収穫期は、11月上中旬(11月4日~11月15日)である(表1)。
  5. G系統は、結実性の良いグループに属し、収量性も良い(表1)。
  6. G系統の果重は208g、糖度は21.2%であり、大玉で糖度が高い(表2)。
  7. G系統の果形は、縦長型に横太りが加わりボリューム感がある(表2)。
  8. 中晩生系西条は早生系統に比べて一般に果実の側溝が浅いが、系統Gは側溝を有するグループに属し、深さは中程度であり、早生優良系統の果形に似ている(表2)。
  9. G系統は、選抜系統内では破線状汚損果発生率の高いグループに属するが、中晩生西条では通常の数値であり、実用上の支障はない(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 中晩生優良系統の導入により、早生から中晩生まで優良系統の普及が可能になり、西条カキの全期間を通じて、同果形、大果、高糖度の果実生産が実現できる。
図表1 210597-1.gif
図表2 210597-2.gif
カテゴリ かき 出荷調整 高接ぎ

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