伊吹ダイコンの辛味成分

タイトル 伊吹ダイコンの辛味成分
担当機関 滋賀県農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 荒川彰彦
小林貞博
沢村和子
長谷俊治 
発行年度 1998
要約 伊吹ダイコンのダイコンおろしは、栽培圃場や作期により差異があるが青首ダイコンに比べて顕著に辛く、辛味成分は1.3~2.3倍含まれている。部位別辛味成分は、最下部が最上部に比べ3.2倍含まれている。また、水分が少ない特徴がある。
背景・ねらい  伊吹ダイコンは、別名鼠ダイコンと呼ばれ、伊吹町の一部の農家で自家採種されてきた。今後、伊吹そばの薬味や漬物の原料として需要が伸びると予想されるが、その生育・品質特性などはほとんど解明されていない。そこで、伊吹ダイコンの栽培圃場や作期の違いによる辛味成分を中心とした品質特性を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 伊吹ダイコン(秋作:写真)の辛味成分(4-メチルチオ-3-ブテニルイソチオシアネ-ト)量は、栽培圃場により差はあるものの青首ダイコンに比べ1.6~2.3倍量含まれており、ダイコンおろしの辛味は、青首ダイコンに比べて顕著に辛い(6段階評価で1~2ポイント辛い)。また、伊吹ダイコンは水分含量が少ない特徴がある(表1)。
  2. 作期の違いでは、春作は秋作に比べ辛味成分が少ないものの、同作期の青首ダイコンに比べれば辛味成分が多く辛味は強い。
    Brix(糖度)、貫入抵抗値(硬さ)は、栽培時期に関係なく対照の青首ダイコンとほぼ同じである(表1,2)。
  3. 根部を最上部(A)~最下部(E)にかけ部位別に5等分し、辛味成分を分析した結果、上部から下部にかけて辛味成分が多くなり、最下部では最上部の3.2倍であった。Brixは、逆に上部が高い傾向を示した(図)。

成果の活用面・留意点
  1. 伊吹ダイコンは、栽培圃場、作期に関係なく青首ダイコンに比べ辛味が強く水分も少ないことから薬味用に適する品種である。
  2. 伊吹ダイコン漬物の辛味成分は生ダイコンに比べ1/10以下に減少する。
図表1 210660-1.gif
図表2 210660-2.gif
図表3 210660-3.gif
図表4 210660-4.gif
カテゴリ 自家採種 そば だいこん 春作 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる