タマネギの機械移植のためのセル成型苗生産

タイトル タマネギの機械移植のためのセル成型苗生産
担当機関 兵庫県立淡路農業技術センター
研究期間 1997~1998
研究担当者 小林尚司
岩田 均
桐村義孝
発行年度 1998
要約 タマネギのセル育苗法は、収量やコスト面からセルの大きさは288穴前後が適正である。播種期は、晩生種では9月下旬~10月初旬が適期である。育苗様式では、発芽後セルトレイを地床に移動させる様式が安定するが移動時期は4週間目までとする。
背景・ねらい  タマネギは栽植本数が28,000本/10aと多く、慣行育苗の手植え栽培は苗取りに12時間、植付けに22時間を要する。この定植作業の省力化を図るため、ここでは機械移植のためのセル成型苗の育成法のうちセルの大きさ、播種・定植時期、ベンチ育苗から地床への移動時期について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 育苗トレイの穴数が少なくセルが大きいほど、地上部重は重く茎も太い苗になり、収量も高くなる(図1)。
  2. 9月下旬~10月初旬に播種すると11月下旬には地上部重が2g以上、茎径が5mm以上の苗になり、10a当たり6.5t以上の収量が得られる(図2)。播種時期が10月中旬以降になると苗も小さく収量も低くなる。
  3. 当初網ベンチで育苗した後、地床へ移動し地中に根を張らせる様式が初期生育の安定と根鉢の形成、後半の管理の省力化が図れるが、苗の生育は地床への移動時期が遅いほど、緑葉数が少なく、枯葉が多く、茎径が細く、地上部重も軽くなり、収穫球重も軽くなることから、地床への移動時期は4週間目までがよいと考えられる(表1)。

成果の活用面・留意点
  1. 苗の軟弱徒長や葉鞘の曲がり、下葉の枯れを防ぐため、育苗中期~後期にかけて2回程度、草丈20cmに剪葉する。
  2. 露地育苗では、発芽後生育の初期に強い雨に当たると生育が不均一になるため、シルバーフィルム除去後は、寒冷紗被覆をする。
  3. 定植日までに苗が目標の大きさに達しないと予測される場合は、早めに、N成分で250ppmの液肥を一週間おきに数回施用する。
図表1 210713-1.gif
図表2 210713-2.gif
図表3 210713-3.gif
カテゴリ 育苗 コスト 栽培技術 省力化 たまねぎ 播種

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