自生山野植物‘イブキジャコウソウ’の鉢物化生産技術

タイトル 自生山野植物‘イブキジャコウソウ’の鉢物化生産技術
担当機関 滋賀県農業試験場
研究期間 1995~1998
研究担当者 今井俊行
吉岡康夫
発行年度 1998
要約 イブキジャコウソウの挿し木増殖には、発根促進剤の利用効果が高い。また 、鉢上げ後の緩効性肥料施用と、増し土及びピンチは被覆速度を早め、商品化率を高める。なお、冬季加温により、開花時期を早めることができる。
背景・ねらい  中山間地域には、単に希少価値というだけでなく、将来の花き市場に参画する素地を持ついくつかの自生植物がある。これらは地域全体の貴重な財産であるが栽培方法等に未解決の問題を持っている。
 そこで、伊吹山に自生するイブキジャコウソウの園芸化を図り、地域の特徴を活かした新産品として販売するため、鉢物産品の開発について検討した。
成果の内容・特徴
  1. セルトレイによる挿し木での発根率は室温20℃がよく、また、挿し木にはバ―ミキュライト、パ―ライトが適するが、市販培土のタキイセル培土あるいは与作N-150を用いると根回りがよい(デ―タ略)。
  2. 挿し木には、発根促進剤の利用効果が高い(表1)。
  3. 鉢上げ後の液体肥料の使用は、地上部の生育が旺盛になりすぎ日焼け症状が発生した。一方、緩効性肥料を用いると安定した生育となる(表2)。
  4. 鉢上げ後の増し土及びピンチは、側枝からの発根と新枝の発生を促すため、鉢内の生育が旺盛になり、安定した生産が可能となる(表3)。
  5. 冬季加温(10℃)すると、開花時期を3カ月程度早めることができる(表4)。

成果の活用面・留意点
  1. 鉢での被覆率を高めるには、ピンチ時の増し土を、鉢の上縁部まで敷き詰め、鉢の縁と増し土との高低差をなくする。
  2. 側枝の発根を促すには、増し土に腐葉土等を使用し、表層が乾燥しないように注意する。
図表1 210729-1.gif
図表2 210729-2.gif
図表3 210729-3.gif
図表4 210729-4.gif
カテゴリ 肥料 乾燥 挿し木 中山間地域

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