9〜10月出荷トルコギキョウの植物生育調節剤による品質向上

タイトル 9〜10月出荷トルコギキョウの植物生育調節剤による品質向上
担当機関 京都府農業総合研究所
研究期間 1998~1999
研究担当者 弓勢 久美子
発行年度 1998
要約 9~10月出荷トルコギキョウにおいて、播種6週間後の天然型アブシジン酸 300ppm処理と定植1週間後のジベレリン100ppm処理で切り花品質が向上する。品質向上には品種間差異はあるが、ロゼット打破の低温処理に代わる方法として有効である。
背景・ねらい  9~10月出荷のトルコギキョウの作型では、定植期が高温、長日条件のため花芽分化が促進され、切り花長が短いなど良品安定生産が困難な状況にある。また、ロゼット化しやすい品種ではロゼット打破のための苗の低温処理が必要となる。
 そこで、天然型アブシジン酸処理により、ロゼット状態を誘起させ、一定の株張りを確保した後、抽台を促進させるジベレリン処理を行うことで、切り花品質の向上を検討する。
成果の内容・特徴
  1. 植物生育調節剤処理は、播種6週間後に天然型アブシジン酸300ppmを20ml/セル成型苗用トレイ(288穴)散布と、定植1週間後にジベレリン100ppmを40ml/㎡散布を行う(S-ABA+GA)。
  2. 切り花長と切り花重は、S-ABA+GA処理によって‘あずまの粧’、‘あずまの漣’、‘あすかの粧’、‘ホーリーホワイト№3’の4品種で、最も数値が高くなる(図1、2)。
  3. 目標とする切り花長80cm、切り花重50g、有効花数(開花数+2cm以上の蕾数)9個をそれぞれ満たす切り花品質(100)に対する指数は、S-ABA+GA処理を行うことで、上記の4品種と‘あすかの漣’が高くなり、品質が向上する(図3)。また、ロゼット株率は低下した。
  4. S-ABA+GA処理は、ロゼット打破のための苗の低温処理(慣行技術)を必要とせず、品種間差はあるものの、供試した7品種のうち5品種において品質向上効果が認められ、有効な方法である。

成果の活用面・留意点  なし。
図表1 210749-1.gif
図表2 210749-2.gif
図表3 210749-3.gif
カテゴリ 栽培技術 出荷調整 トルコギキョウ 播種 品種

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